YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
この記事では、ジョッシュ・リュークマンによる
相場の格言をお届けします。
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リスク管理はすべてのトレーダーにとって
市場で生き残るための基本だ。
トレーダーが制御できる
市場の数少ない側面のひとつでもある。
(ジョッシュ・リュークマン)
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過去にお客様から相談を受けた案件の中で
とても深刻な状態に陥ったものがありました。
2019年5月31日に受けた相談ですが、
日数も経過しており、個人が特定されなければ
情報をシェアすることの許可を頂いております。
ですから、ブログでも記事としてお伝えすることにしました。
ご相談の内容は、「トルコリラ」の
取引に関する内容についてでした。
ご相談されてきたお客様の状況を
要約すると以下の通りです。
・2017年3月にスワップ金利目的で
30円でサポートされているのを確認して買い
・2017年後半に30円を割れてから急落したが
スワップ金利目的で買っていたため
損切りの設定はしていなかった
・2018年8月に15円台まで下がったとき
破綻寸前まで追いつめられたが
なんとかギリギリのところで持ちこたえた
・2018年11月に22円まで値を戻したが
また17円台まで下げてきたので
そろそろ何とかしないといけないと思っている
・他のトレードをする余裕は
金銭的にも精神的にもまったくない
以上のように、とても悲惨な状況なのですが、
僕からアドバイスをしたことは
「今すぐに全て決済をする判断が最善策」
というアドバイスでした。
ちなみに、トレードはすべて自己責任であり、
売買における指示を与えることは法に背く行為になります。
そのような理由から、売買についての指示は
弊社から与えることは一切できません。
ですから「何が最善策なのか?」という
ヒントをお客様にはお伝えをしたのです。
・ポジションのことがいつも頭から離れない
・仕事中も集中ができない
・家族には話せず後ろめたい気持ちでいっぱいである
・何をやっても笑えない
・いつでも何に対してもイライラする
もはやお客様はそのような状態にもなっていたので
「損得はもう横に置いておいて
心を解放することのほうが先決だ」
というアドバイスをしたのです。
それでも全決済に踏み切れるかどうかは
お客様ご本人の決断次第でした。
このような事例を耳にするたびに
トレードでやってはいけないことを
痛いほど思い知らされます。
リスク管理は常に徹底しなければなりません。
自分が許容できる損失の範囲内で
損切りを徹底することは基本中の基本です。
そして、メジャー通貨以外には手を出さない。
為替相場では準主力級の通貨も合わせると
メジャー通貨と呼べるものは
以下の8通貨だけです。
・米ドル(USD)
・ユーロ(EUR)
・日本円(JPY)
・ポンド(GBP)
・加ドル(CAD)
・フラン(CHF)
・豪ドル(AUD)
・NDドル(NZD)
それ以外の通貨は大小はあれど
カントリーリスクが高くなります。
カントリーリスクとは
国そのもののリスクのことです。
先進国よりも新興国や発展途上国のほうが
当然にしてカントリーリスクは高い傾向にあります。
そしてカントリーリスクが高い国のほうが、
通貨そのものの金利は高くなっています。
その理由は需要を生み出したいからです。
カントリーリスクが高い国の通貨は
先進国と同じ金利で市場に流通させたくても
誰も相手にはしてもらえません。
誰でも同じ金利なら
安全な国を選ぶに決まっています。
米ドルを使ってくれれば
2.5%分の金利を払います。
でも、トルコリラを使ってくれれば
10倍に近い24%分の金利を払います。
そのような差別化を図らなければ
市場に流通させることは難しいのです。
ですが、それでも
世界為替全体として見れば
流通している量は格段に少ないのです。
吹けば飛ぶような流通量ですから
簡単に値は乱高下してしまうわけです。
つまり、為替変動リスクが
メジャー通貨よりもずっと高いということも
マイナーな通貨の特徴なのです。
リスク管理は市場で生き残るための基本中の基本です。
値動きは相場次第です。
ですから、我々が相場から得られる利益は
相場次第なところがあるのです。
でも、、、
損失というものは、あらかじめ
我々トレーダーがトレードを仕掛ける前から
制御できるもの、なのです。
当然にして、
自分自身でコントロールできるものを
自分の手に負えない大きさに育ててしまっては
勝てるようになるはずはありません。
トレードは防御なくして勝利なしです。
とても深刻なご相談内容で
相談を受けた側としても心が痛みました。
これから同じ目に遭う人が出ないように
お客様の許可を得て情報を提供させて頂きました。
なお、こちらに
公開していますので、ぜひご一読ください。
トレードにおいては、
攻撃は最大の防御なりという姿勢は
まったく通用しないのです。
ですから、くれぐれもリスクに対しては
大目に見ないように努めるようにしてください。
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