YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
この記事では、ジョッシュ・リュークマンによる
相場の格言をお届けします。
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トレーディングでは、損失は避けられない。
だがポジションが小さければ損失が少なく、
回復が速く、感情的な執着心も小さくてすむ。
ここで大事なのは感情的な執着心だ。
トレーダーにとって、
リスクをとれる資金能力に応じて
居心地の良いポジションサイズの範囲が
決まっているものだ。
ポジションが大きすぎるトレードでは
平常心が失われ、しっかりした規律を
維持する能力に悪影響が及びかねない。
(ジョッシュ・リュークマン)
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まだ初級者の域を抜けきれないトレーダーと
すでに実践経験豊富なベテラントレーダーの
最も大きな違いは何だと思いますか?
トレードに関する知識量でしょうか?
それとも、スキルの違いでしょうか?
もちろん、そのどちらも初級者よりも
ベテラントレーダーのほうが優れています。
でも、両者にそのような差はあるものの
初級者で資金を増やすことができる人もいれば
ベテランでも資金を増やせない人もいるのです。
つまり、知識が豊富でスキルが高くても
順調に資金を増やせないトレーダーが
相場には少なからず存在しているわけです。
順調に資金を増やせるのか、
それとも増やすことができないのかの差は
ポジションサイズにあります。
そのことを如実に物語っている格言を
今からあなたに紹介します。
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彼はポジションを大きくとり過ぎたんだ。
僕が1枚トレードするところを、
彼は10枚トレードした。
彼は過去に二回ほど、
彼の資金を倍にした年があったけれど、
今でも彼の収支はプラス・マイナス・ゼロのままだ。
(ブルース・コフナー)
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これは書籍「マーケットの魔術師」の中の一節ですが
コフナー氏よりも知識もスキルも優れたトレーダーが
なぜ資金を増やせていないのかの理由を話した部分です。
デモトレードを経験したことがある人は
もう既にお分かり頂けていることでしょうが
デモトレードで資金が増えようが減ろうが
痛くもかゆくもありません。
でも、自分の資金を使ったリアルなトレードでは
常に資金の増減が気になってしまい
デモトレードと同じようにはいきません。
それは、資金の増減を見て
感情が動かされ平常心が失われるからです。
ですから、リアルトレードでも大切なことは
感情に影響を与えないようにすることです。
もちろん、我々は感情を持つ人間ですから
感情をゼロにすることは不可能なことです。
でも、感情の浮き沈みを
小さく抑えることは誰もが可能です。
それを実現するためにはトレードにおいて
ポジションサイズを小さく抑えることです。
一度の仕掛けで大金を失わないように
常にポジションサイズには細心の注意を払い
自分自身で決めた損失許容量を
絶対にオーバーしてはいけないのです。
「ここぞという時だったらサイズを大きくするのも
一度や二度くらいならいいんじゃないの?」
そのように思うかもしれませんが
確率が100%ではない限りは
負ける可能性が必ずあるわけです。
だから、決めた損失許容量を超えるような
ポジションサイズで仕掛けてはいけないのです。
逸脱行為は一度犯せば必ず二度目があるわけで、
一度で止められる人はまずいません。
もちろん、ギャンブルと同じ感覚で
一攫千金を目指しているのであれば
それはそれで話は別です。
でも、ギャンブルの勝利には
継続した優位性という概念は存在しないのです。
継続した優位性が存在するのであれば
それはギャンブルではなくなるからです。
だから、大勝ちした後に
すぐに相場から足を洗わなければ
そのような人を待ち構えている道は
破綻の道しかないのです。
ギャンブルとは違い
継続した優位性が存在するものが
投機や投資というものなのです。
ですから、
継続的な利益を得ることを目指していたり
将来のための資産運用を目指しているのであれば
あなたはギャンブラーのままではいけません。
しっかりとした投機家や投資家を
目指さなければならないのです。
まずは、そのための最初の一歩目は
ポジションサイズを常に抑えることです。
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