YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
この記事では、リチャード・D・ワイコフによる
相場の格言をお届けします。
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「普通の所帯持ちの男だったら
どこかに行ってピストル自殺をするほどの損を、
私は何回か出している。」
この発言は、どんな投機家も
常に正しいわけではないという格言の
ひとつの例証にすぎない。
(リチャード・D・ワイコフ)
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多くの人は
リチャード・D・ワイコフのことは
あまりご存知ないのかもしれません。
でも、僕は非常にたくさんのことを
リチャード・D・ワイコフの書籍から
学んできました。
ワイコフ氏は19世紀末から20世紀初めに
アメリカで活躍した株式トレーダーです。
そして、
投資コンサルタントやジャーナリストでもあり
「マガジン・オブ・ウォールストリート」という
専門雑誌を創刊したのもワイコフ氏でした。
まさに、トレーダーでありながら
投資の啓蒙活動を行っていたということは
まさに僕が追い求めている理想像です。
ワイコフ氏と同時代を生きたトレーダーは
ダウ理論で有名なチャールズ・ダウや
伝説の相場師ジェシー・リバモアなどがいます。
ワイコフ氏は、
それらの著名な方々と同様な
テクニカル分析の先駆者のひとりですね。
でも、そのワイコフ氏でさえ
今日の格言として紹介しているように
「どんな投機家も常に正しいわけではない」
と発言をしています。
当然、多くのトレーダーは
常に正しい判断ができるようにと
いろいろとトレード法を学んでいます。
でも、どれだけ学ぼうが経験しようが
100%の確率で正しい判断をすることは
不可能だとまずは受け入れるべきです。
そして、正しいか正しくないかではなく
優位性が高いのか低いのかという視点で
判断ができるようになるべきですね。
優位性が高い相場であっても
思惑通りに動いてくれない時も
当然にして相場では起こり得ます。
そういう場面では、
判断が正しくなかったのではなく
優位性が低いほうに
ただ相場が動いただけです。
つまり、
勝てたから正しかったわけでもなく
負けたから正しくなかったということでもない
ということです。
優位性が高いものを
選択し続けることが正しいことなのです。
それで負けてしまったとしても
それはそれで正しい判断です。
たまたま、その時の相場が
優位性の低い方向に動いただけなのです。
ご自身のトレードに対して
いつも勝った負けたの結果だけで
正しい正しくないを判断している人。
そのような方は、いま一度
ご自身のトレードの成否の判断基準が
何に基づいているのかをしっかりと
ご認することは大切なことだというわけです。
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