YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
この記事では、ジェイク・バーンスタインによる
相場の格言をお届けします。
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利益をすぐに確定し、損失を抱える。
これは、敗者に人気のある戦略だ。
敗者は損を認めることができないのだ。
マーケットが転換し、
最終的にうまくいくだろう、
という望みを持ってしまう。
わずかでも転換すると、
ポジションを保有し続ける。
残念ながら、これは
一歩進んで二歩下がりながら
資金が減っていく典型的な例である。
(ジェイク・バーンスタイン)
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FXで負け組、すなわち敗者に
人気のある戦略とは損大利小です。
もちろん思い描いた戦略として
実行しているわけではないはずですが
結果的に損大利小になってしまうのです。
なぜなら、負け組トレーダーは
利益はすぐに確定したがる傾向にあるのですが
含み損のポジションを抱えたままズルズルと
引き延ばしてしまう傾向にあるからです。
負け組は損失を認めたがらないからこそ
そのような状況に陥ってしまうのです。
その後に含み損の状態の改善を期待して
ただマーケットが転換してくれることだけを
何の根拠もないのに期待してしまうのです。
そして、少しでも含み損が減れば喜び、
そのままポジションを保有し続けます。
でも、そのような状態は束の間の出来事で
再び含み損は拡大して不利な状況が続きます。
それでも損失を確定したくないため
大きなストレスを感じながらもポジションを
持ち続けてしまうのです。
もはやそのような時には
環境認識や相場分析などは蚊帳の外です。
ただただ最終的にうまくいくだろうという
根拠のない望みだけを信じてしまうのです。
この記事で紹介した格言ではそのような状態を
一歩進んで二歩下がりながら
資金が減っていく典型的な例であると
述べているのです。
含み損を抱えたままにひたすら耐えていたら
最終的には相場が転換して含み損が解消された。
そのようなことを運が良いと思う人が
圧倒的多数で存在をしています。
でも、はたしてそれは本当に
運が良かったと言えるのでしょうか?
損をしなかったわけですから
短絡的な判断では運が良いという判断は
間違った判断ではないのでしょう。
でも、もっと長期的な視点で考えたら
それは運が良かったとは言えません。
なぜなら、そのようなことを
この先もずっと繰り返していけば、
いずれ値は戻らない日が必ず訪れます。
つまり、何の根拠もない状態では
自分に有利な状況を継続することは
絶対に不可能なことだということです。
もっと分かりやすい表現を使えば
運だけが良い状態は長続きはしない
ということです。
更にもっと分かりやすく表現するなら
ジャンケンで永遠に勝ち続けられる人は
この世の中には存在しないということです。
ですから、含み損を抱えたまま
ひたすら耐えようとしてしまった時に
値が戻ってくる経験など一度もしないほうが
むしろ運が良かったとも言えるわけです。
そういうことを早く経験すればするほど
それだけ早く目覚めることができるのです。
トレードでは100%の割合で
損失を避け続けることはできません。
そして、損失というものは
長く引きずって大きくなればなるほど
切る決断はとても難しいものになるのです。
だから、損失を育ててしまう行為は
絶対に避けなければいけないのです。
損失が育つ前にできるだけ早めに
切らなければいけないのです。
トレードは、「防御なくして勝利なし」です。
ですから、勝ち組トレーダーを目指すのであれば
敗者に人気がある戦略とは一日も早く縁を切り
損失を受け入れる度量を身に備えてください。
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