YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
FXをやることのメリットの一つに、レバレッジを利かせた取引が可能だということがあります。
でも、それって本当にメリットしかないのでしょうか?
この記事では、そのレバレッジについて詳しく解説をしていきます。
日本国内のFX業者の最大レバレッジが25倍に規制されたのが2011年8月1日からでしたが、早いものでかなりの年月が経過をしました。
2017年には、「FX(外国為替証拠金取引)の最大レバレッジは10倍まで規制されるかも?」という記事が日本経済新聞に掲載をされて、トレーダーたちの間では大きな話題になりました。
結局は、多くの市場関係者らの反対意見が強く、金融庁は規制の強化を見送る方針になりました。
25倍に規制される以前は、その規制一年前の2010年8月1日に50倍までのレバレッジ規制がまずは施行されたわけですが、その当時はかなり国内FX業者で口座開設をする人が減ったという事実があります。
でも、そもそもなぜ金融庁は、その当時も、そして10倍までの規制を検討していることといい、レバレッジを規制しようとしているのでしょう?
「投資家保護のため」、「リスク管理の強化のため」、「過当投機の動きを抑えるため」などなど、規制の理由はいろいろと言われてはいます。
それらの理由は金融庁から見れば、高いレバレッジ取引に関する問題点であり、改善しなければならないことだと考えているわけです。
つまり金融庁からすれば、FXで大切な資金を失ってしまわないためにも、レバレッジ規制が必要であると考えているということになります。
ところが、多くのFXトレーダーは、そんなことは大きなお世話だし、単なるFXトレーダーに対する締め付け以外の何物でもないと受け取っています。
そのような多くのトレーダーは、高いレバレッジを掛けられないならFXの魅力がなくなってしまうと主張しているわけですが、そのようなトレーダーたちはギャンブラーに似たような性質を持っていると言われても、決して言い過ぎではないと僕は感じています。
もともとFXが日本に導入された当時は、レバレッジは高くても5倍程度までしか掛けられなかったと記憶をしています。
少し曖昧な言い回しで恐縮ですが、僕自身はその当時、FXトレーダーではなく株式トレーダーでしたので、詳しいことまで覚えていませんので、曖昧な記憶であることはご容赦頂ければ幸いです。
FXを競馬やパチンコと同じようなギャンブルと同じようにとらえている人は、大穴を当てた時の万馬券のような感覚で、300倍や400倍などの高いレバレッジでなければ、物足りないと感じてしまうのかもしれません。
損失には目もくれず、ひたすら高いリターンばかりを追い求めているのでしたら、それはトレーダーではなくギャンブラーと言われても反論する余地はありません。
少なくとも僕のトレードでは、現在のFX国内業者の最大レバレッジ25倍をフルに活用した仕掛けなどは、ほとんどまったくと言っていいほどありません。
実際にFXの黎明期から勝ち残っているベテラントレーダーたちは、25倍へのレバレッジ規制そのものは、ベテラントレーダーたち自身のトレードに対して、大きな悪影響はないと考えていた人も圧倒的に多かったです。
レバレッジ規制に関する報道があるたびに、「あー、これで億万長者への道が閉ざされた」などと、ああでもない、こうでもないと言っている人は、深呼吸をして胸に手を当てて、じっくりと考えてみてください。
高いレバレッジだから、あなたの投資資金が増えていくのではありません。
低いレバレッジで運用しながら安定してお金を増やせない人が、高いレバレッジで運用するようになったからといって、安定してお金を増やすことなんて出来るはずありません。
それどころか、高いレバレッジである分だけ、大きく資金を減らしてしまうことのほうが多いのではないでしょうか?
国内業者にレバレッジ規制が入るなら、レバレッジ規制のない海外業者で口座を開設してトレードすればいいなどと、以前のレバレッジ規制が施行された時も、そういう意見が飛び交って実際に行動に移した人もたくさんいました。
でも、あなたが勝てる勝てないの問題は、レバレッジが高いから低いからということではありません。
投資資金を増やすために必要なものは、高いレバレッジというわけではなく、手法や経験やスキルをひっくるめた「あなた自身のトレードそのものである」ということだけは、どうか忘れないように胸に留めておいてください。
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