YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
FX(外国為替証拠金取引)市場は、月曜日の朝から土曜日の早朝まで、休むことなく取引をすることが可能なので、眠らない市場とも言われています。
ですが、そのすべての時間帯において、ずっと同じ調子で取引が行われているわけではありませんね。
大きく動く時もあれば、凪相場でほとんど動かない相場もあります。
この記事では、FXで為替相場の変動リスクが高まる要因について解説をしていきます。
相場の変動リスクが高まる要因として、相場参加者の人数が大きく関係をしてきますので、一日の中での時間帯や、一年の中での時期により、大いに気を付けておかなければいけない時があります。
一日のうちでも「活発な取引が行われる時間帯」と「取引そのものが少ない時間帯」が存在しているのは事実です。
やはり、市場参加者が多くなる時間帯は、ロンドン時間やニューヨーク時間であって、その時間帯は日本時間でいうところの夕方から深夜にかけての時間帯が、最も活発な取引が行われている時間帯です。
アメリカの政策金利を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)は、日本時間の深夜に行われるので、寝ている間に相場が急騰したり、急落したりなどということもあるくらいで、市場参加者が多い時間帯には細心の注意をはらう必要があります。
株も並行してトレードしているトレーダーの中には、為替市場があまり動かない日中の時間帯は株をトレードして、夕方から深夜にかけてはFXをトレードする、というようなトレードスタイルのトレーダーも実際に存在しているくらいです。
FXの場合は世界の通貨が取引対象なので、日本人よりも海外のトレーダーの方が圧倒的に多いと思われがちですが、個人トレーダーとしての人数は日本人が圧倒的に多いという調査結果も出ています。
海外トレーダーは日本人トレーダーと比較をすると、ビッグプレイヤーの数が圧倒的に多いので、海外の経済指標の発表などにより値が大きく変動することが多く、また、年間を通してみれば、実際に為替相場は海外のさまざまな行事の影響を受けています。
海外勢は、長期的な夏季休暇を取るトレーダーも多く、クリスマス休暇を取るトレーダーも非常に多いです。
そのような時は世界的に見ると、為替相場全体の取引量が減り、薄商いの様相を呈することにもつながっています。
ゆえに時期によってはスプレッドが広がりやすく、一瞬にして大きく動くことも起こりうるわけです。
2019年は日本の年始相場でドルの暴落がありましたが、かと言ってこれは珍しいことでもなく、2019年ほどではなくても、ほぼ毎年のように年始の相場はそれなりの変動が起きています。
その他にも古い事例を上げれば、2007年夏の日本のお盆期間でもある8月16日に起きた、サブプライム危機によるドルの暴落などもありました。
日本人よりも海外勢のほうが、休日に対する意識は圧倒的に高いので、休日はトレードにも消極的になるということ、すなわち薄商いにより相場変動リスクは高まるということは、特にFXを始めたばかりの人は常に忘れないようにしてください。
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