YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
この記事では、FX(外国為替証拠金取引)と外貨預金の違いについて説明します。
僕がトレードの世界に足を踏み入れた1991年頃は、投資と言えば、まずは株式投資を思い浮かべる人が圧倒的に多かったです。
2008年の世界を震撼させたリーマンショックの以前には、外貨と聞けば、外貨預金を思い浮かべる人が、まだまだ多い時代でした。
なぜならリーマンショック以前は、日本はすでに超低金利政策で預金金利も僅かなものでしたが、海外諸国の預金金利は、まだまだ高かったからです。
その頃のFXは、キャリートレード全盛の時代とも言えるものでした。
キャリートレードとは、低金利通貨を売り、高金利通貨を買って保有するという、スワップ金利狙いのトレードです。
スワップ金利とは、通貨間の金利差のことです。
つまり、高金利通貨を低金利通貨と組み合わせて買い持ちしておけば、金利差によって利益がもたらされた時代だったということです。
そのような背景もあり、その頃には多くのサラリーマンや主婦たちの間にも、FXは急速に広まっていったのです。
FXで4億円を脱税した主婦のニュースなどが日本中を駆け巡り、そのような報道の影響もあって、なんだか大儲けできそうだと思う人がたくさん現れ、それがFX普及の加速度を上昇させるきっかけになったのでした。
今では、FXの人気はとても高く、日々たくさんの新しい人たちが参入をしてきています。
ところで、同じ外貨を扱うものとして外貨預金もあります。
ですが、外貨預金はいくら預金金利が高く日本円より利息が高くても、預け入れている期間中に為替の値動きが不利な方向に動いてしまう可能性も大きいです。
その場合は、利息を大幅に上回る為替差損が発生してしまい、損失になる可能性が大いにあります。
FXならば、損切りをするタイミングは自分で決めることができますが、外貨預金はFXと違い、基本的には中途解約ができないものだと認識して下さい。
そのような外貨預金に対して、FXの場合はレバレッジの仕組みにより、たとえ少ない資金でも、その資金以上の数倍の取引ができる仕組みになっているのです。
FXの場合は、為替差益が出たところで、それを利益にするために決済をするタイミングも自分で決めることが可能です。
このことが効率よく資金を増やす手段として、FX人気の原動力となっています。
つまり、FXでは為替差益とスワップ金利、すなわちキャピタルゲインとインカムゲインの2種類の利益が狙えるということです。
外貨を安いところで買って高くなったところで売る場合などの取引レートの差による為替差益による利益。
そして、金利の安い通貨を売って金利の高い通貨を買うことにより、その金利差分を毎日スワップ金利として得られる利益。
この2種類の利益を狙うことができるのです。
ただし、スワップ金利よりも、為替差益による利益のほうが圧倒的に大きいということは忘れないようにして下さい。
これは裏を返せば、スワップ金利による利益は、簡単に為替差損により吹き飛ばされてしまうということです。
外貨預金はFXと比較をすると、手数料などのコスト面も割高です。
お金を増やそうとしてやっていることが間違った運用で逆にお金を減らしてしまう。
そのようなことを避けるためにも、やはり賢く運用していきたいですね。
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