YWCトレードロジック事業部の若尾 裕二です。
買った値段よりも高く売れば利益になり、売った値段よりも安く買えば利益になる。
このように、FXは買うか売るかで利益を得る仕組みになっていますが、両建てという方法があります。
この両建てによる取引は上手に機能するのでしょうか?
そのことについて、少し考えてみましょう。
両建てポジションってご存知でしょうか?
ほとんどの方はご存知でしょうが、FX(外国為替証拠金取引)の両建てとは、同じ通貨ペアの買いポジションと売りポジションを同時に持つということです。
ポジションを持つことを、投資用語では建てると言いますので、買いと売りの両方のポジションを持つから両建てなんですね。
もしこの時に、買いと売りの両ポジションのポジションサイズが同じ場合は、片方の利益が片方の損失を相殺してしまうことになりますので、合計した利益もしくは損失は増えもしなければ減りもしないことになります。
もし、含み益が出ている片側のポジションを決済した場合には、もう一方の含み損のポジションが残ることになります。
それとは反対に、片側の含み損が出ているポジションを決済した場合には、その分の損失が確定されて、もう一方の含み益のポジションが残ることになります。
まだFXのトレード経験が浅い人は、一見して有利な戦略のように感じるかもしれませんね。
でも実際の相場で体験してみれば理解できることですが、絵に描いた餅のようなものであり、上手な両建てトレードというのは、これがなかなか難しいわけです。
ひとつ気を付けて頂きたいことは、両建てポジションを建てられるかどうかは、FX業者によっても異なってきます。
両建てポジションを建てられないFX業者も存在しておりますし、買いか売りかのどちらか一方の証拠金だけで両建てポジションを建てられるFX業者もあり、FX業者によって対応はさまざまです。
ですから、あなたが普段利用しているFX業者では、両建てポジションがどのように扱われるのかは事前に確認しておくことが必要です。
なお、両建て戦略にはトレーダーの間でも賛否両論があるのも事実です。
一見して最良のリスク回避の方法だと感じている人も少なくありませんが、いつかはどちらかのポジションを外さなければなりません。
僕個人の意見としては、マーケットタイミングを図らなければ利益を得られないという点では、実際のところは通常の両建てをしないトレードと何ら変わるものではないと感じております。
そもそも両建てを考えるということ自体が、自分のトレードのやり方に自信がないということの裏付けとも言えるのではないでしょうか?
つまり結論としては、両建てしようがしまいが、結局のところは利益を上げるためには、為替相場の値動きについて深く知っていなければいけないということです。
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