「過去検証」「デモ」「本番実践」で結果が違うのは当然な理由

過去検証では勝てた。でも、本番実践でのリアルトレードでは勝てない。デモトレードで勝てた。でも、本番実践してみたけど勝てない。そんなふうな経験をしたことありませんか? 

デモトレードや過去検証では上手く勝てる。それなのに、なぜ実際のお金を使う本番実践でのリアルトレードでは勝てないのでしょうか? 

この記事では、以上のような不思議な現象を解明します。あなたがその原因に納得できるよう「過去検証」と「本番実践のリアルトレード」と「デモトレード」の明確な違いについて説明していきましょう。 

3つの違いは何でしょうか?
FXで過去検証とデモとリアルトレードは何が違うのか?

3つの結果が違うものになるのはなぜでしょうか?

これからFX(外国為替証拠金取引)を始める初心者は良い環境が用意されています。なぜなら、ほとんどのFX業者ではデモトレードというシステムが用意されているからです。デモトレードはバーチャルトレードと呼ばれることもあります。 

デモトレードシステムでは、実際に証拠金を預けてトレードをするのとほぼ同じ取引システム環境でトレードを疑似体験することが可能です。ちなみに「ほぼ同じ環境で」と書いたのは、同じFX業者でもリアルトレードとデモトレードのレートには若干の差が生じることが多いからです。

だから「同じ環境」ではなく「ほぼ同じ環境」と表現しました。リアルトレードの場合では、顧客の注文をインターバンク市場に流すNDD方式(ノンダイレクトディーリング方式)を採用している業者は、インターバンク側で素直に約定してくれないケースもあります。 

そしてデモトレードの場合は、実際にインターバンク市場に注文を出すことはありません。だから、基本的には約定にスリッページロスが発生することは、ほぼないのです。まずはそれが、リアルトレードとデモトレードでレート差が生じる理由になっています。 

ベテラントレーダーでも練習を行う理由は?

そしてこのデモトレードを使うのは、初心者ばかりではありません。ベテラントレーダーでもデモトレードを使うことはよくあります。その理由は… FX業者に新しく口座を開設する前に取引システムなどを確認する場合。新しく考案したトレード手法(トレードロジック)や覚えたてのトレード手法などを試してみる場合など。 

そのような時にデモトレードはベテラントレーダーにも利用をされています。デモトレードでうまくトレードができるのなら、実際のトレードでもうまくできるはずだ! 初心者の人の中には、そう考える人が多いです。 

でも実際は、初心者に近ければ近い人ほど、たとえデモトレードで上手くトレードができたとしても、実際のリアルトレードでは簡単にはいかないことのほうが多いのです。デモトレードとリアルトレードの決定的な違い。

それは、「トレードをすることによって、そこに痛みが存在するのか、それとも痛みは存在しないのか」ということが絡んでくることです。「痛み」とは実際の資金を失ってしまうかもしれないという「心の痛み」のことです。 

デモトレードならば、初心者でも簡単に決めた値位置で損切りをすることもできます。トレンドに乗れてポジションを保有している時は、十分に利益を伸ばすこともできます。なぜならそこには、実際のお金を失うという心の痛みが存在しないからです。 

精神的に感じる負荷が結果を左右する

100万円の仮想資金で始めたデモトレードで、仮に100万円を失ったとしても、実際のお金が減るわけではありません。なので、トレードが上手くいかないという悩みを抱えてしまうことはあっても、お金を失うという心の痛みを感じることはありません。 

トレンドに上手く乗れて、50万円の仮想資金の含み益が出た時に決済せずに、仮にトレンドの終焉を見定めてから30万円の含み益で決済したとしましょう。そこに利益を取り損ねたという痛みも存在しません。でも、これが実際のお金で行うリアルトレードならいかがでしょう? 

わずかながらでも損切りになって損することにも心の痛みは伴います。50万円の最大含み益が30万円になってしまったことでさえ、獲得できたかもしれない利益を半分近く取り損ねてしまったということで心の痛みを感じることになります。だからデモトレードでは、決めた値位置で損切りすることがあたりまえのようにできている。 

しかしながら、リアルトレードでは心の痛みから逃げようとしてしまうのです。そのために決めた値位置で損切りすることができない人もたくさんいるのです。 

練習で勝てても意味がない?

デモトレードでは、十分に利益を伸ばすことができる。なのに、リアルトレードではわずかな含み益が乗っただけでも決済してしまう人もとても多いです。相場には、初心者はもちろん、ある程度の経験者でもそのようなトレーダーは非常にたくさん存在をしているのです。 

もっともデモトレードで上手くトレードできない人間が、リアルトレードで上手くトレードが出来ることはあり得ません。なので、まず初心者はデモトレードでの練習を繰り返すべきなのは言うまでもないことです。 

「過去検証」「デモ」「本番実践」で結果が違うのは当然な理由

為替取引はなぜ練習から始めるべきなのか?

そして、自分のトレード手法(トレードロジック)に十分な自信を確立することができたなら… 最初は小さなポジションサイズからリアルトレードに移行してみることをお勧めします。最初は小さなポジションサイズのリアルトレードでデモトレードと同じようにトレードが出来るようになることを目指してください。 

そして、少しずつ投資資金を増やしてみてください。そうやって少しずつポジションサイズを大きくしていけばよいでしょう。安定的に勝てる手法を確立できれば、お金は複利の力で勢いよく増やしていくことだって可能になるわけです。なので、まずは焦らずに、デモトレードから始めるようにしてください。練習は嘘はつかないのです。 

昔のチャートを見て確認することがなぜ必要?

そして、デモトレードとは多少意味合いが異なるものになりますが、過去検証というものがあります。過去検証とは、過去の相場を使ってトレード手法(トレードロジック)が上手く機能するかどうかを検証する作業になります。 

過去のチャートを使いながらデモトレードができるソフトウェアもあります。なので、過去検証とデモトレードを一緒のものだと考えてしまう人もいるようです。ですが、厳密に分ければ、デモトレードと過去検証はまったくの別物です。

デモトレードは、リアルタイムで動いている相場でのバーチャルトレードです。 そして、過去検証はあくまでも過去のチャートを使ってのバーチャルトレードであるからです。 

確認と練習の決定的な大きな違いとは?

この「リアルタイム」というものが、デモトレードと過去検証の間に大きな違いを生み出すものになるのです。なぜなら、相場の空気感というものを感じながら練習を出来るのが「デモトレード」です。残念ながら「過去検証」では相場の空気感を感じながら練習することはできません。

リアルタイムの相場では、想定外の値動きが起こることも頻繁にあります。上昇が継続しそうな空気感。下落が継続しそうな空気感。値動きが停滞しそうな空気感。値動きが反転しそうな空気感などさまざまです。リアルトレードでは、そういった異なる空気感を感じながらポジションコントロールをする必要があります。 

でも過去検証では、そのような相場の空気感はまったく感じることはできません。ですから、トレードの訓練を積むステップとしては、過去検証でトレード手法(トレードロジック)の精度を確認する。その後にデモトレードで相場の空気感を感じながら訓練を積む。そのような段階を踏むべきです。 

そして、最終的にはリアルトレードに移行しなければ、実際のお金の増減はありません。そのためトレードメンタルを鍛え上げていくこともできません。 

過去検証してもリアルトレードで失敗するのはなぜ?

FXで過去検証とリアルトレードの大きな差には要注意です。FXで勝つために、過去の値動きを利用して検証を重ねる。そして、優位性が高い値動きを見つけ出す。そのような過去検証はFXで勝つために必要でしょう。ですが、過去検証だけを完璧にこなすだけではFXで勝てないのも、また事実です。

過去と現在の相場分析の簡単比較

両者は完全に別物なのでしょうか?

ジャック・D・シュワッガーは著書「シュワッガーのテクニカル分析」の中で、次のことを述べていました。 

過去を振り返る形でチャートを分析することは簡単である。それは実時間でチャートを分析し、その結果を基に実際のトレーディングの判断をすることは完全に別物である。

いったい何が異なるのでしょうか?

FXで過去検証は大切です。それは否定しません。でも、FXでは過去検証と実時間でのリアルトレードは明らかに結果が違うものになります。我々は、過去の値動きからは利益は得られず、これからの値動きからしか利益を得ることはできません。つまり、いま見ているチャートの右側部分からしか利益を得ることが出来ないわけです。

過去検証では、チャートの右側部分が見えてしまいます。過去検証ソフトで、チャートの右側部分を隠してシミュレーションができる便利なソフトウェアは流通しています。でも、だからといって実時間とまったく同じ環境でトレードを実践できるわけではないのです。

簡単に言えば、結果を知っている試合を録画して後から見ているようなものです。「一切の結果を耳に入れずに録画して後から見るから十分に楽しめるさ。」

そう言う人もいるでしょう。ですが、あなた以外の人は結果を知っています。だからあなたの空間だけがタイムスリップするわけです。それはFXの過去検証でのシミュレーションでも同じことが言えるのです。

今の相場だけが持つ「勝つために欠かせないもの」の正体は?

実時間でのリアルトレードでは、いろいろな緊張感を含みながら相場は動いていきます。すぐ後にある重要指標発表を控えて、売り買い勢力の微妙な駆け引きもあります。土日を挟んで世界情勢に関するニュースが飛び込んできた。

そのために週明けに大きく窓を開けて始まるような値動きもあります。そういう相場の空気を読む観察力はトレーダーには決して欠かすことができないものです。つまり、常に緊張感の中で取引を繰り返すことで、そういう観察力が身に付いていくのです。でも、その相場観察力は過去検証ばかりでは培えないものです。

たとえば、下ヒゲが長いロウソク足を見たなら?

下ヒゲが長くついているようなロウソク足があります。その一本だけのロウソク足を後から見れば、反転の兆しのロウソク足かも?と誰もが考えることです。でも実際の相場では、そう簡単ではありません。リアルタイムでチャートを見ている人の中で、売りの勢力がたくさんいたから下ヒゲがついたロウソク足になっているわけです。

つまり、そのロウソク足を見ていた人は、最初は勢いよく下げて陰線になっているロウソク足もザラ場(始値から終値までの値動き)の中で見ていたわけです。でも、過去検証では下ヒゲの長いロウソク足で終わったという最終的な結果しか観察しない人が大半なのです。

両者の決定的な違いはこれ

FXでお金を稼ぐためには実時間でチャートを分析する。そして、その結果を基に実際の判断をすることが重要です。たとえば「がんばれ」という言葉を、レースが始まる前の人に言うのは効果があります。でも、既にレースは終わっていて、最下位になってしまった人に向かって「がんばれ」と言ったら怒りを買うでしょう?

「がんばれ」という同じ言葉でも空気を読まずに使ってしまえば? その効果はまったく違ったものになってしまいます。FXのリアルトレードも過去検証もそれと同じような大きな差があるのです。つまり、その場の空気を観察できるのがリアルトレードです。そして、過去検証ではその場の空気を観察することは一切できないのです。

今だけしかつかめない勝つための要因を大切に感じる

FXで相場の空気を読む観察力を身に付けるためには、多くのリアルトレードの経験が必要です。それは、過去検証だけを繰り返していても身に付けることはできない能力です。なので、もしあなたがFXで勝ちたいなら? 過去検証だけを完璧にこなせば勝てるようになれるとは思わないでください。

その理由は、リアルトレードの経験を積むことで、相場の空気感を肌で感じながら経験値を高めていくことがFXでは欠かせないことだからです。

過去を調べて勝てなければ本番でも勝てない。練習でも同じこと…

勝ち組の仲間入りをするためには何が必要でしょうか? ステップアップしながら成長していくためには練習が必要です。これはトレードの分野だけに限ったことではありません。仕事や勉強やスポーツなどのその他の分野と何ら変わるものではないということです。 

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