押し目や戻り目を単純に値幅で推測する方法

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押し目や戻り目を単純に値幅で推測する方法

押し目や戻り目を単純に値幅で推測する方法

 

そんな方法があれば便利だし、悩みを減らせると思いませんか?

 

実は古くから相場には、値幅に関する格言があるのです。

 

この記事では、そのような古くから伝わる値幅に関する格言。そして、フィボナッチ比率を用いた押し目や戻り目の推測方法についてお伝えしていきます。

 

押し目や戻り目に関する代表的な格言

「全値戻しは半値戻し」 そのような言葉を聞いたことありませんか?

 

為替相場の値動きは、常に上下動を繰り返しています。チャートをパッと見ただけでは、その上下動する値幅は、一定ではないような印象を受けるかもしれません。ですが、あるテクニカル的な法則性が実際には存在しています。

 

そして、その法則性が値動きに影響を与えることが非常に多いのです。なぜ、そのような事が起きるのかの理由は簡単です。なぜなら、相場に参加している多くの人たちが意識をしているからです。

 

押し目や戻り目に関する古くから伝わる有名な格言集

値幅に関する格言は「全値戻しは半値戻し」だけではありません。その他にも、値幅に関する相場の格言には以下のようなものがあります。

三分の一戻しは買い

値が下落した後、その下落幅の3分の1程度を戻せば買い場と見なす格言です。

三分の二戻しは売り

値が上昇した後、その上昇幅の3分の2程度を戻せば売り場と見なす格言です。

三八の買い・六二の売り

値が下落して底値から38%程度戻せば買い、上昇して天井値から62%程度戻せば売りと見なす格言です。

五八の買い・四二の売り

値が下落して底値から58%程度戻せば買い、上昇して天井値から42%程度戻せば売りと見なす格言です。

 

これらの格言は、値幅の戻り売買のタイミングを示唆するものです。ですが、絶対的な指標ではありません。他の要因も加味して総合的に判断する必要があります。

 

押し目や戻り目はフィボナッチ比率を使っても判断できるのか?

相場でフィボナッチは主に以下の2つの目的で活用されています。ひとつは「値戻り目標の予測」です。そして、ふたつめは「サポートとレジスタンスの特定」です。

 

フィボナッチリトレースメント

トレンドの反転後、価格がどこまで戻るかを予測するのに使われます。一般的には、以下の比率が重要視されています。

 

23.6% - 最初の戻り目標

38.2% - 次の戻り目標

50.0% - 半値戻し目標

61.8% - さらなる戻り目標

 

フィボナッチエクスパンション

トレンド方向への価格の伸び具合を予測するのに使われます。次の値がどこまで伸びるかを、フィボナッチ比率で予測します。代表的なものには127.2%と161.8%があります。

 

フィボナッチを使って値動きの振幅値幅を特定するためには?

フィボナッチ比率の水準は、価格がサポートされたり反発したりする可能性のあるラインとして機能します。相場参加者はこれらのラインを注視し、押し目や戻り目を狙って取引のタイミングを計ります。

 

フィボナッチは相場の値動きを自然界の成長パターンに当てはめて分析する手法です。値動きの振幅値幅の目安として広く活用されています。ですが、絶対的なものではありません。なので、他の指標と併せて総合的に判断する必要があります。

 

フィボナッチリトレースメントの予測成功率はどの程度か?

フィボナッチリトレースメントは相場の値動きを予測する一つの手法です。ですが、その成功率を一概に言うことは難しいです。

 

なぜなら、以下の理由があるからです。

 

・フィボナッチリトレースメントは経験則に基づく指標であり、絶対的な法則ではありません。市場の環境や値動きのタイミングによって、その精度は変動します。

 

・成功率は、トレーダーの実力やポジションの運用方法、他の分析手法との併用など、様々な要因に左右されます。

 

・成功率を測定する期間や通貨ペア、時間足などの条件によっても、数値は大きく変わってきます。

 

・押し目や戻り目の目安をフィボナッチリトレースメントは示すものの、エントリーとエグジットのタイミングを完全に特定できるわけではありません。したがって、フィボナッチリトレースメント単独での成功率を一般化することは適切ではありません。

 

この手法は他の指標と組み合わせて総合的に判断する必要があり、トレーダー個人の経験と勘が大きく影響します。フィボナッチリトレースメントは押し目や戻り目の目安を示唆する有用な手法ですが、絶対視するのではなく、相場の環境に合わせて柔軟に活用することが重要です。