恐怖心を感じながらFXをしている人へ
FXをやるのが怖いという人は、いくら損するか分からないから怖いと言います。
でも、結論から先に言えば、あらかじめ損する金額は自分で決められるのです。もちろん、自分で決めた金額以上を失ってしまった人はいます。
そういう人たちは自分自身で決めたルールを守れなかったから決めた金額以上を失ってしまったのです。
日常生活でも、自分自身が決めたことを守れない人がいます。決めた時間を守れない。食べすぎた。飲みすぎた、、、
だから、FXだけが特別なものではありません。つまり、正しいFXのやり方なら恐怖心は克服することができるのです。でも、実は恐怖心があるからこそ、あなたが痛い目に遭わないように損失を避けることにつながっているのです。
恐怖心を抱えることのメリットについて、名著「マーケットの魔術師」の中でマーク・ワインスタインは次のように述べていました。それは、僕も心から納得できた一文でした。
僕だけじゃなくて多くの優秀なトレーダーは、相場に対して本当に臆病だと思う。その相場に対する恐怖心が、僕のトレードにおけるタイミングをより正確なものにしてきた。
もし相場の状態が少しでも変だと感じたらトレードすることはない。(マーク・ワインスタイン)
確かに、もし恐怖心を何も感じなければ、きっと間違いなく資金管理もおろそかになるでしょう。トレードタイミングの正確さを求めるようなことが少なくなるでしょう。だからむしろ、FXにおいては恐怖心は克服するものではないのです。常に恐怖心を感じることも必要だということです。
大切なお金を使ってトレードする。であるなら、相場に対する恐怖心があって当然です。そのことによって臆病になるのも当然です。相場を知れば知るほど、そのような傾向は強くなります。なぜなら、100%勝てる保証はどこにもない。そのことを理解してくるようになるからです。
つまり、どのような状況でもトレードは負ける可能性を常に含んでいるということです。だからこそ、損に対する恐怖を感じることは不思議な事でも何でもありません。
99回連続で勝てた。だから100回目に自信満々で大勝負に出た。でもそんな時に大負けしてすべて失ってしまっては、結局はお金を増やせないことになってしまいます。
だからこそ、もし相場の状態が少しでも変だと感じたり、まったく先が見えない相場の値動きであれば、トレードを控える選択肢を選ぶ必要があるのです。トレードに対する知識やスキルを磨けば磨くほどに、仕掛けるチャンスは増して見えてくるものです。
でも、その時に、もし恐怖心が少しもなければ? 無駄な取引を繰り返してしまうことにもなりかねません。
もし、今のあなたの状態では、どういうときに仕掛けるべきなのかがよく分からない。もし、そうなら、まだまだスキルも経験も足りないということなのでしょう。あなたがそういう状況なら、恐怖心はきっと大きなものでしょう。ですが、その恐怖心を無理やり抑え込む必要はありません。
仕掛けるべき状況がつかめるようになるまで、経験を積み重ねることが必要にはなります。そのことで恐怖心を和らげることにつながっていくはずです。でも、どれだけスキルを身に付けたり、どれだけ経験を積んだとしても相場では100%勝てるポイントは見つけられない。
つまり、そのことは裏を返せば、恐怖心をゼロにすることはできないということです。でも、恐怖心があるからこそというマーク・ワインスタインの言葉を思い出してください。そうすれば、恐怖心を抱くことをストレスに感じることはなくなるはずです。
結局、常に恐怖心を抱きながらFXをやり続けることが普通の状態です。なので、恐怖心を無理やりに抑え込む必要なんてないということです。この記事が恐怖心に対する考え方を変えるきっかけになれば嬉しい限りです。これからも恐怖心を抱えながらがんばっていきましょう。