サイクル理論はFXでも有効なのか?
そんなことを考えたことありませんか?
ちなみにサイクルとは周期的に循環することを意味しています。為替相場であれば、上昇や下落により値動きが循環しています。
そして、その循環の動きには周期がある。この周期的に循環する値動きの理論が「サイクル理論」です。
サイクル理論の周期は短い時間枠から大きい時間枠まで、いくつにも分類されています。基本的には「安値-安値サイクル」で、ひとつのサイクルだと定義されています。
ですが、「高値-安値サイクル」もしくは「安値-高値サイクル」。他にも「高値-高値サイクル」で見る人もいます。また、複数の小さなサイクルで、ひとつの大きなサイクルを形成している。ひとつの大きなサイクルが、小さなサイクルを含んでいる。そういう見方もあります。
なので、サイクルを分類したらきりがないというのが正直なところです。なので、そういう理論的な分類などにこだわることよりも、、、 我々の目的は「為替相場から利益を上げる事である」 そういう目的は忘れないでFXに取り組んでいきたいものです。
今から数年前の2020年。その年は世界的な新型コロナウィルスの感染拡大がありました。そのことで、世界が大きなダメージを受けました。経済的な損失は計り知れず、さまざまな業種業界に被害が及びました。特に、航空業、宿泊業、観光業、そして、飲食業は相当なダメージを受けました。
我々トレーダーが関わる金融市場は、3月に大きなボラティリティ(変動幅)を伴った動きが激しい相場になりました。そして、その当時の状況と何かと比較をされたのが、2008年に起きたリーマンショックによる世界金融恐慌でした。
くしくも十二支では、共に子年(ねずみ)でした。十二支は12年のサイクルです。そして、それよりも大きなサイクルは干支(えと)です。干支は10種類の十干(じっかん)と十二支の組合せで60種類が存在します。なので、60年で一巡することになります。これが人で言うところの還暦(かんれき)です。
2020年の干支は庚子(かのえね)でした。庚子(かのえね)には、新たな芽吹きと繁栄の始まりという意味が込められています。ちなみに、その前の庚子は1960年(昭和35年)でした。
その年は、世界的にはアフリカの年と呼ばれている年です。アフリカでは、その年に西欧諸国から多くの国々が独立を達成しました。そのためにアフリカの年と呼ばれるようになりました。
相場で干支に近いサイクル。それは、56年周期と言われているコンドラチェフ理論です。このサイクルは経済学の本にも登場するくらいの知られたサイクルです。56年周期なので、とても長いサイクルです。
56年周期のコンドラチェフ理論。それは超長期サイクルと呼ばれるサイクルが、3~4つ連なってできるサイクルだと言われています。なので、56年を単純に3や4で割れば、超長期サイクルの周期は概ね15年~20年だということになります。
そして更に、超長期サイクルの形成は5~8年周期の長期サイクルが3~4つで形成されている。そんなふうに言われています。
そう考えると、コロナパンデミック時の相場は、超長期サイクルのつなぎ目に当たる時だったのではないか? そして2008年のリーマンショック時の相場は、コンドラチェフ理論のつなぎ目であったのではないか? そんなふうに推測することもできます。
基本的にひとつのサイクルは「安値-安値」でカウントされます。
なので、1929年の全世界を襲った金融恐慌。そして、2008年のリーマンショックによる金融恐慌。この2つの安値同士は79年間という期間が離れています。であるなら、その79年間が、ひとつのコンドラチェフサイクルだったという推測が成り立ちます。
コンドラチェフ理論は56年周期。とはいっても、サイクルがいつもピタリと当てはまるわけではありません。エクスパンションサイクルと言って、サイクルが拡大することは往々にしてあります。それは長期サイクルにしても、超長期サイクルにしても、その他のサイクルも然りです。
だからこそ、サイクル理論だけで相場を予測するのは難しいとも言えます。過去のサイクルは過去のチャートを見れば判断できます。でも、我々は未来の値動きからしか利益を得ることはできません。なので、曖昧な予測による判断は扱いにくい判断だと言えるのです。
コロナパンデミック時の世界的な状況を見て、世界が終焉を迎える! そんな説を唱えた人もいました。でも、我々が人生で一度も経験していないことであっても、、、 僕らが生まれる前の先祖は、似たような経験を幾度となく重ねてきているはずです。
つまり、地球の起こり得る出来事にもサイクルがある。そして、世界的に良くない事が起きたとしても、それはただ単に悪いサイクルにハマっている時期に過ぎない。そう考えることが出来ます。
2008年のリーマンショックに端を発した世界同時不況でも、苦しく厳しい思いをした人たちがいました。でも、、、明けない夜はない。そう信じて、粘り強く対処をしていくしかありませんでした。そして、世界が不況を乗り越えることが出来たのです。
精神的に大きなダメージを受けて、試行錯誤の毎日がしばらく続くのかもしれません。でも、長いトンネルを抜けるしかありません。逆境は苦しいものですが、その痛みが、きっとその後の大きな成長の糧になります。
順風満帆な日々ばかりが続けば楽です。でも、そういう時こそ成長からはほど遠くなります。ですから、とにかく歯を食いしばってでも、粘り強く対処をしていくしかないでしょう。
FXで良き日もあれば悪い日もある。それは人生でも同じこと。人生にもサイクルがあることを理解さえしておけば、良い対処法は必ず見つかるのだと思いましょう。
だからこそ、良い結果が続いても天狗にならずに謙虚さを忘れない。悪い結果が続いても、サイクルが循環して良い時期がこれから訪れる。そう考え感じながら日々を過ごしていきたいものです。この記事があなたのお役に立てたなら幸いです。