デイトレやスキャルで効率よく稼げるって本当なのでしょうか?
デイトレとはデイトレードのことです。日をまたがずにエントリーから決済までを行う取引のことです。
そして、スキャルとはスキャルピングのことです。エントリーから決済までをチャートを監視した状態で短時間に行う取引のことです。
もっともイメージとしては、短時間で売買を繰り返して勝ちを積み重ねていく。つまり、資金回転率を上げて利益を狙う。なので、デイトレやスキャルなら、ものすごく利益を上げられそうだと思いませんか?
ですが、実際のところはどうなのでしょうか? 本当にデイトレやスキャルが最も効率が良いトレードスタイルなのでしょうか?
デイトレやスキャルが、最も効率よく利益を上げられるトレードスタイルなのでしょうか?
結論から言えば、その答えはNOです。そのことを知ってもらうために、リチャード・D・ワイコフ著「ワイコフの相場大学」の中からパートリッジ氏の言葉を紹介しましょう。
大金は、小さな上下動ではなく、大きなスイングのなかに転がっている。
なぜか巷では、長い時間足でのトレードは効率が悪い。だから稼ぎにくい。そんなふうに思っている人が多いです。
デイトレやスキャルのような日をまたがないトレードが短い時間足のトレードです。なので、長い時間足のトレードとは、少なくとも日をまたぐトレードのことを意味します。
とにかくできるだけポジションサイズを大きくする。そして、短い時間足で回転よくトレードを繰り返す。そうすれば最も効率よく儲けられる。まだトレード経験が浅い人なら特にそう考えます。ですが、それこそがFXが上手くいかない原因でもあるのです。
短い時間足でほぼ負けることがない。だから大きなポジションサイズで仕掛ける。たしかに、勝ちが多く、そのためにポジションサイズを大きくできるなら、短期間で資金を膨らませることはできるでしょう。
ですが、たいていの人たちが挑んでも、その状態を長続きさせることは至難の業です。なぜなら、FXの構造上の問題があるからです。より短い時間でのトレードのほうが、稼ぎにくい仕組みになっているからです。
我々がFXに取り組むためには、FX業者の存在が欠かせません。GMOクリック証券、みんなのFX、DMM FXなど、そのような業者です。そのような業者は、慈善事業でFXの取引ができる仕組みを提供してくれているわけではありません。
FX業者は収益を上げなければ存在できない事業体です。多くの社員を雇い給料を支払うなど、会社運営のために多額の費用が必要です。その費用をまかなっているのが我々なのです。スプレッドやスリッページなどの我々が負担する費用が、FX業者の収益になっているのです。
もちろん、FX業者があるからこそ我々は取引ができます。なので、感謝しなければならない存在です。ですが、そのためにFX業者ばかりを儲けさせても意味がありません。我々は、なるべく取引経費(コスト)の負担を減らして、利益を上げなければならないのです。
「稼ぐこと」と「稼ぎ続ける」ことは違います。つまり、長い目で見た時には、、、 稼ぐ状態をずっと維持することが出来なければ、結局は稼いだ分を相場に貢ぐことになります。
勝ちよりも負けることが多い人であれば? あっという間に資金を失ってしまうのが短時間足でのトレードになるのです。
お金を増やそうと思って始めたFXなのに、、、 お金をあっという間に減らしてしまっては、何もしなかったほうが良かったということになります。
短期的にお金を必要としているなら、デイトレやスキャルを否定することはしません。ですが、デイトレやスキャルで稼ぐことは難しいのです。
一気にお金を増やせるか? それとも、一気にお金を失ってしまうのか? そのことをよく考えたうえで、覚悟を持ってどうかお取り組みください。
もしあなたが今この時点で、思うような利益を上げることができていなければ、、、 あなたは、どのようなトレードスタイルでFXに挑戦しているのでしょうか?
もし、短い時間足でのトレードで思うように利益を上げられていないなら? 長い時間足へのトレードに切り替えれば、利益を上げられるようになるのかもしれません。なぜなら、その理由はトレードの難易度を下げることが出来るからです。
FXの構造上の問題で、短い時間になればなるほど難しくなります。なので、トレードスタイルを変えてみることを検討することも有りなのではないでしょうか?
また、将来的にもトレードを継続していきたければ、、、 慌てて資金を増やそうと時間を費やす方法がデイトレやスキャルです。そのようなトレードスタイルよりも、もっと時間的にも精神的にも負担を減らしたい。
そう思うなら、時間的にゆとりのあるスタイルのほうが、長く継続していくことができるはずです。どちらにせよ、長い時間足でのトレードスタイルは決して悪いスタイルではありません。なので、状況に応じて検討してみることを心からお勧めします。