FXの「貧乏暇なし理論」って知ってますか?
もし仮に、あなたが暇さえあれば、チャート画面の前に居座り、頻繁にトレードばかりを繰り返している人だとしたなら、この「貧乏暇なし理論」には細心の注意を払う必要があります。
なぜ、そのように注意を喚起するのかについて、この記事でお伝えします。
まずは、FXにおける「貧乏暇なし理論」とは何か?についてお伝えします。貧乏暇なしの意味は、辞書を調べると以下の意味で説明されています。
「生活に余裕がないために必死に働かなければならず、暇がない」「一生懸命働いてもなかなか裕福にはなれず、暇なく働き続けなければならない」「貧乏人は生活費をかせぐのに追われて、時間の余裕がない」
改めて、この貧乏暇なしの意味を読んでみれば、「貧乏暇なし」の意味ってFXにも当てはまることだとは気付かないでしょうか?
「短い時間でトレードを頻繁に繰り返すことが、最も効率よくお金を稼ぐことができると思い込んでいる。」
このように考えている人は危険です。これからもずっとFXを続けていきたいなら、その考え方を改めなければ、今後ずっと貧乏暇なし状態から抜け出せないことになってしまうかもしれません。
たとえばスキャルピングのように短い時間でトレードを繰り返すためには、常に相場を監視していなければなりません。まずはその場合にトレードに費やす時間に対する成果という点に注目をしてみてください。そういうスタイルは、労働収入という点で考えるとアルバイト収入みたいなものだと思いませんか?
労働に費やした時間を増やさなければ、収入は増えてはいかないということです。つまり、常に相場を監視していなければ、トレードで利益を上げることはできないというわけです。その他にも、1回のトレードに対するコストという点についても注目をしてみてください。
今では、どこの会社でトレードしようとも売買における取引手数料は無料の会社がほとんどです。ですが、スプレッドが必ず存在します。スプレッドとは、売り値と買い値の差のことです。つまり、注文した時にマイナスからスタートするのは、そこにスプレッドが必ず存在しているからなのです。
この差は会社ごとにも通貨ペアごとにも異なるものですが、この差の部分がFX会社の利益になっています。また、さらに取引回数が増えれば増えるほど、注文約定時にスリッページというコスト(経費)も増えることになって儲けにくい状況に陥ってしまうのです。
我々が忘れてはならないことは、FX会社はトレードを繰り返してもらえばもらうほど収益が上がる仕組みになっているということです。業者の利益とは、裏を返せば我々トレーダー側の損失を意味しています。
いそがしく値動きを追って、頻繁にトレードを繰り返すということは、まさに余裕のないトレードです。
その一方で、長めの時間軸で、見る時だけ相場をチェックするトレードは時間的にも精神的にもゆとりのあるトレードです。これがいわゆるトレードにおける「貧乏暇なし理論」ということになります。
どちらを選ぶかはあなた次第ですが、トレード手法ばかりに気を取られずに、そのようなトレードスタイル面にも目を向けてみてください。利益をしっかりと上げ続けていくためには、コスト(経費)にも目を向ける必要があることは、トレードのみならず、ビジネスでも家庭生活でも全く同じことです。
というわけなので、お金を増やそうとするばかりに、時間をFXばかりに費やすことは良いことではありません。さらに言うと、時間を費やして、そして、お金も減らしてしまうなら、それは最悪の事態です。最初から何もしなかったほうが良かった事にもなってしまいます。
なので、あなたの日々のトレードライフを振り返り、いたずらに時間をつぎ込んで無駄な取引を繰り返していないかどうかを、ぜひこの機会にもう一度よく考えてみてください。