グランビルの法則がFX相場で今でも通用する理由:Part2

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グランビルの法則がFX相場で今でも通用する理由:Part2

この記事では再び、グランビルの法則について説明します。

 

もし、まだグランビルの法則について書いたPart1の記事を読んでいなければ、先にそちらから見たほうが理解が深まります。

 

「クラシック(古典的)な方法として取り扱われることが多いグランビルの法則は、為替相場で今でも通用する法則なのかどうか?」

 

あなたがそのような疑問を抱えているなら、Part1の記事と共に、このPart2の記事に書く内容も参考にしてください。

 

移動平均線を使って、まずはこの2点を把握する

 

さて、相場の方向性を探るのに便利なインジケーターと言えば、それはやはり移動平均線です。現在の値位置が移動平均線の上にあるのか下にあるのかを見ることも大切ですが、それ以上に移動平均線の傾きを見ることはもっと重要視しなければいけない大切なポイントです。

 

なぜなら、以下のチャート画像のように方向感をハッキリと把握することが可能になるからです。

 

グランビルの法則がFX相場で今でも通用する理由:Part2

 

移動平均線が相場参加者を悩ませる理由

 

ちなみに、上のようなチャート画像を見て、きっとあなたの頭には次のような疑問が思い浮かんだのではないでしょうか?

 

「移動平均線の種類はどれを使っているんだろう?」

 

「移動平均線の期間はいくつに設定しているんだろう?」

 

移動平均線をチャートに表示させて使おうとした時に、SMA(単純移動平均線)が良いのか? それとも、EMA(指数平滑移動平均線)が良いのか? 設定する移動平均線の期間は、13が良いのか? 20が良いのか? などなど、頭を悩ませてしまう相場参加者が多いのが事実です。

 

移動平均線の種類や設定で悩む前に・・・

 

多くの相場参加者たちを設定で悩ませる移動平均線、でも、大切なことは移動平均線の種類や期間ではないのです。どんな移動平均線の種類を使っていようが、どんな期間を用いて移動平均線を使っていようが、もっとずっと大切なことがあります。

 

それは、移動平均線の種類ごとの特長や特性を、しっかりと把握しておくことです。はい、思いっきり当たり前の話です。でも、どうでしょう? あなたはしっかりと移動平均線の種類ごとの特長や特性の違いを把握しているでしょうか?

 

極端に言えば、雑草を刈り取ろうとしているのに手にしているのは斧であったり、大木を切り倒そうとしているのに手にしているのはハサミであったり、切るという行為は同じでも、選ぶ道具によって成果は異なりますよね?

 

移動平均線においても、同じようなことが言えるのです。道具を使いこなすためには、使い方を知っているだけではダメで、どういう場合に使う物なのかという道具の特長をしっかりと把握しておくことは、欠かせないことだと思いませんか?

 

なので、移動平均線の種類や期間設定で頭を悩ませてしまうよりも前に、移動平均線を詳しく理解する必要があります。移動平均線のことをしっかりと理解していないから頭を悩ませてしまうのかもしれません。

 

移動平均線をちゃんと理解すればどうなる?

 

さまざまな移動平均線の特長をしっかりと理解できれば、その時々のシチュエーションによって、しっかりと移動平均線を使い分けることも可能になると思いませんか?

 

雑草を刈り取ろうとするときには草刈り鎌を選んで準備をしたり、大木を切り倒そうとするときには斧を選んで持ち出したりするのと同じようなことです。こういうケースでは、この種類の移動平均線を使って判断して、このトレード手法にはこの期間設定を使うようにしよう。

 

そのような使い分けができるようになって、初めて移動平均線を使ったトレードを満足にこなすことができるようになるわけです。

 

1960年生まれのグランビルの法則を、今でもトレード判断に用いてしっかりと勝ち続けているトレーダーは、当然にして移動平均線のことを誰よりも熟知をしています。だからこそ、移動平均線を使ったグランビルの法則で勝ち続けられているのです。

 

つまり、グランビルの法則を使いこなす前に、移動平均線を熟知する必要があるということです。

 

ジョセフ・E・グランビルと異なる設定でもグランビルの法則で勝てる理由

 

ジョセフ・E・グランビルの著書「グランビルの投資戦略 株価変動を最大に活用する技法」に用いられていたのは、単純移動平均線で期間は200日でした。

 

ですが、必ずしも同じ設定でなければ、グランビルの法則が有効的に機能しないわけではありません。今の時代にグランビルの法則で勝てている相場参加者の全員が、必ずしも単純移動平均線で200日の移動平均線を使っているわけではありません。

 

人によっては単純移動平均線ではなく指数平滑移動平均線を使っていますし、200日という期間でグランビルの法則を使う人のほうが、現代ではむしろ少なくなっています。

 

そのような人たちは、移動平均線のことやグランビルの法則の原理原則というものを、しっかりと理解しているから移動平均線の種類や期間を変更しても勝てているわけです。

 

結局、グランビルの法則を使いこなすために何が必要?

 

繰り返しますが、グランビルの法則の原理原則を理解するためには、まずは移動平均線の特長や特性を理解することす。

 

僕が相場に参加していて常に不思議に思うことは、「なんで世界中で最も利用者が多い移動平均線というインジケーターですら、まともに理解していないし使いこなせない人が多いんだろう?」ということです。

 

そんな状態なのですから、そりゃ勝ち組よりも負け組のほうが圧倒的に多いはずですよね?

 

移動平均線やグランビルの法則に関することは、他にもあなたにお伝えしたいことがあるので、後日に再び記事として投稿していきます。