グランビルの法則がFX相場で今でも通用する理由:Part1

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グランビルの法則がFX相場で今でも通用する理由:Part1

グランビルの法則はご存知ですか?

 

為替相場だけではなく、あらゆる金融相場において、クラシックノウハウ(古典的なノウハウ)として、知らない人がいないほどの有名な値動きに関する法則です。

 

このグランビルの法則は、1960年にアメリカ人のジョセフ・E・グランビルによって発刊された彼の書籍によって、世の中に広まることになりました。

 

原著が日本で発刊された時の書籍名は「グランビルの投資戦略 株価変動を最大に活用する技法」でした。

 

でも残念ながら、今では入手困難な本になっています。その代わりに、グランビルの法則について書かれた他の本は数多く出版されています。今から60年以上も前に明かされたノウハウなので、古い法則なのは否定できない事実です。

 

でもなぜいまだに「グランビルの法則」について書かれた本が出版されているのでしょうか? なぜいまだに相場参加者たちが「グランビルの法則」という言葉を使うのでしょうか? あなたは不思議だと思いませんか?

 

グランビルの法則なんて古くて使えねぇ?

 

我々、相場に参加している人間は、相場の値動きに変動がなければ利益を上げることができません。そして、相場が今までどう動いてきたのかを確認することも大切なことですが、それ以上に、これから相場が向かう方向を確認することが必要になります。

 

なぜなら、我々は過去の値動きから利益を上げることはできません。これから未来の値動きからしか利益を上げることができないのです。そのためにチャートを分析するわけですが、チャート分析のツールとして移動平均線が、世界中のトレーダーに最も愛用されているインジケーターだと言えるでしょう。

 

グランビルの法則が世の中に明らかになる前から移動平均線は存在していましたが、平均という概念を相場分析に用いたのは、さらに歴史を遡って19世紀の後半で、ダウ理論で有名なチャールズ・ダウによるものでした。

 

現代の相場でもダウ理論はあたりまえのように利用されていますし、「グランビルの法則」も「ダウ理論」もクラシックノウハウ(古典的なノウハウ)の代表的なものです。

 

でも、なんで古い法則がいまだに使われ続けていると思いますか? その理由はひとつしかありません。その理由は、その法則を超えるものが、その後に見つかっていないからです。

 

グランビルの法則に使う移動平均線はSMA? EMA? 移動平均線の期間は?

 

もともと移動平均線は、相場分析に用いられるよりも、統計分析のツールとして広く利用されていました。でも、ジョセフ・E・グランビルが相場分析をするためのツールとして、移動平均線を積極的に利用し始めたのです。

 

移動平均線には、SMA(単純移動平均線)やEMA(指数平滑移動平均線)やWMA(加重移動平均線)など、今では多くの種類があります。でも、グランビルの法則が生み出された時代には、複雑な計算式が用いられた移動平均線のほとんどは存在していませんでした。

 

だからグランビルの法則は、単純移動平均線を使って売買の判断がされていたのです。そして、用いていた移動平均線の期間は200日間でした。でも、だからといって、必ず単純移動平均線(SMA)で、200期間の単純移動平均線(200MA)を使って判断しなければ勝てないわけではありません。

 

その理由は、どんな種類の移動平均線であれ、どんな期間の移動平均線であれ、相場に参加している多くの人たちが使っている種類や期間の移動平均線であれば、その設定で使っている人たちが反応を示すからです。

 

FXでグランビルの法則を使うなら・・・

 

「どの種類の移動平均線を選べばいいのですか?」

 

「移動平均線の期間はいくつに設定をしたらいいのですか?」

 

そういう疑問を持つ相場参加者は、実際にはとても多いです。でも、大切なことは「その部分じゃない」のです。

 

そのような移動平均線の種類や期間よりも、もっと大前提として意識をしておかなければいけないことがあるのです。多くの相場参加者が、そういう大切な部分を意識していないからこそ、FXで安定して勝ち続けることができないのでしょう。

 

このクラシックノウハウである「グランビルの法則」については、まだまだ伝えたい事がありますので、また今後に記事として提供していきます。