損小利大じゃなければ、FXでお金を増やせないのはなぜでしょうか?
損小利大じゃなくても、勝率さえ良ければFXでお金を増やせるはずだ!
そんなふうに言い張る人は、実際にはFXでお金を増やせていない人に多いです。
なので、この記事では損小利大がなぜ必要なのか?について、分かりやすく説明していきます。
ジェイク・バーンスタインは著書「投資の行動心理学」の中で、このようなことを述べていました。
すべてのトレードの約90%は相殺されてトントンになる、ということだ。手数料、スリッページ、少額の勝ち、少額の負け、大きな勝ち、中程度の勝ちを差し引くと、正味結果、つまり最終結果はゼロになることが多い。
トレードの総合結果がプラスになるかどうかは、残りの10%の合計で利益を出しているかどうかにかかっている。当然、その10%の利益は大きいほうが好ましい。
これが、最終的に勝者か敗者かを分けることになるのだ。
勝ち組トレーダーなら、ジェイク・バーンスタインがいう事を、きっと実感しているはずです。つまり、ほとんどのトレードは資金を減らさないためにトレードをしているようなもの。そして、数回の大きく勝てるトレードで資金を積み上げていく。
それが稼いでいるFXトレーダーの実像なのです。FXでの勝率は、プロトレーダーと言えども決して高いものではありません。7割以上の勝率を継続的に上げている人は、相場の世界では存在しないと考えたほうが良いでしょう。
ある程度の割合で損失を出すトレードが、プロでも当たり前のようにあるわけです。
プロ野球選手の打率は3割を超えれば一流選手だと言われます。いくらプロ野球選手だからと言っても、10回のチャンスで3回ヒットを打てれば一流なのです。
では、FXではどうでしょうか? 勝率が5割もあるなら超優秀だと言えるでしょう。ですが、それは負ける時の値幅が、勝つ時の値幅よりも小さいという条件が大前提での話です。
FXでは損失のトレードが必ずあります。なので、いかに負けた時の損を小さく抑えるのかということも、お金を増やしていくためには欠かせない事になります。
そして、相場に参加する者が忘れてはいけないのはトレードのコスト(経費)です。FXは売買手数料は不要な業者がほとんどです。ですが、スプレッドやスリッページというコストが取引するごとに必要になります。
つまり、トレードを繰り返せば繰り返すほど、コストは積み重なるのです。
ですから、短い時間足で頻繁にトレードを繰り返せば、取引回数分のコストが必要になります。さらに言えば、短い時間足のトレードは、長い時間足のトレードと比べたら、利益幅が小さくなる傾向にあります。
日足のトレードであれば、普通に100pipsや200pipsの利益幅は得ることができます。でも、1分足ではそういうわけにはいきません。せいぜい10pipsや20pipsの利益幅しか得られません。
でも、日足であろうが1分足であろうが、一度の取引に対するコストは同じ分だけ必要になるのです。つまり、コスト率(経費率)という面からから考えれば? 短い時間足のほうが利益を得るのが難しいということは、ご理解いただけるのではないでしょうか?
勝てる時のトレードで、大事に利益を育てていかなければなりません。
利益が育たないうちに、早めに利食いを繰り返してばかりいるなら? その場合は、ジェイク・バーンスタインが言ったように、お金は増やせないでしょう。
勝った負けたで一喜一憂する人は多いです。でも、勝った負けたではなく、どれだけ利益を伸ばせたのか? 今後は、そのようなことを重要視するようにしてください。