損をしてしまったのは、、、
「相場のせいだ! あの経済指標のせいだ!
景気のせいだ! あの要人があんな発言をしたせいだ!」
損失を何かのせいにするのは簡単です。でも、勝ち組が負けを何かのせいにすることなどあるのでしょうか?
損をした相場参加者の多くが、損失の原因を自分自身以外のせいにしています。でも、損をした人の裏には、必ず利益を上げている人がいるのです。
そうであるなら、損をしたのは相場や景気や経済指標や要人発言のせいではないのかもしれません。もしあなたが中級者以上の実践者なら、特にそう考えるようにしなければいけないのかもしれません。
エドウィン・ルフェーブルは、著書「ウォール・ストリート・ストーリーズ 投機家たちのオンリーイエスタデー」の中で、このようなことを記していました。
投機家の天敵は投機家自身の中に存在する。(エドウィン・ルフェーブル)
誰のせいで損をしてしまったのか? それは他でもなく、原因の大半が、あなた自身のせいなのではないでしょうか? たとえば、自分自身で決めた取引ルールを守らなかったり、決めたポジションサイズを守らなかったり、そういう心当たりがありませんか?
決めたルールを決めた通りに実行できる人はとても少ないです。たとえば、待ちきれずに無駄なポジションを建ててしまったり、損切りすべきところでちゃんと損失を確定できなかったり、もっと利益を伸ばせるところで早々と利益を確定してしまったり、、、
つまり、トレードが上手くいかないのは、すべて己自身に原因があることがほとんどなのです。
すでにFXの経験を積んできた人であるなら、ご自身のルールを守って負けてしまったケースと、ルールを守らずに負けてしまったケースとでは、損した後に味わう気分には大きな隔たりがあることを、今までに何度も経験してきたはずです。
最悪なのは、己自身の誤りを認めようとしないことです。そのために、損した原因を自分以外の何かに押し付けようとしてしまうことです。そのような姿勢を改めない限りは、良い結果を期待する事は難しいのかもしれません。
偉大なトレーダーたちが口を揃えて言うのは、トレードにおいては自己規律が最も大切なことだということです。海外トレーダーの話を原語でそのまま聞いていると、何度もdiscipline(ディシプリン)という単語が耳に飛び込んできます。
discipline(ディシプリン)とは、日本語では規律という意味を示す単語です。自分自身が規律を持って相場にのぞむことは、口で言うほど簡単ではありません。でも、規律を身に備えることは、今後勝ち続けていくためには絶対に欠かせないものであることは言うまでもないことです。