ドローダウンは、どれくらいまでなら許容できますか?
ドローダウンとは、ピークからの下落率のことです。
たとえば、100万円まで資金が増えてから、90万円まで資金が目減りしたら、ドローダウンは10万円です。
なので、目減りした金額10万円を、ピーク時の100万円で割ればマイナス10%になります。
そのような場合では、ドローダウン率が10%だということになります。
もちろん、ドローダウンが大きくなればなるほど、メンタルには悪影響が及ぶものです。
あなたのトレードでは、このドローダウンはどれくらいまでなら許容できるでしょうか?
ジェイク・バーンスタインの著書「デイトレード入門」には、ドローダウンについて、こんなことが書かれていました。
10万ドルの口座で1万5000ドルのドローダウンがあるのは珍しいことではない。
つまり、割合的に15%のドローダウンは珍しいことではないということを述べていたのです。
特にトレードを始めたばかりの人であれば、わずかな損失さえをも嫌がります。そのために、含み損を放置したまま損失を確定させることができない人もいます。
そのような人たちは、FXで稼いでいる人は損失を出すことなんてない! そんなふうに思っているのかもしれません。でも、損失を出さない人なんていません。
勝ち組といえども負けるトレードは、日常的にごく普通にあるのです。
負けないトレードを実現しているなどと豪語している。そのような人も稀にいます。でも、そのような人は、ただ単に損切りしていないだけか、常に両建てをしているかのどちらかです。なので、確かに負けてはいないかもしれません。でも、お金を増やすこともできてはいないのです。
そのような人が相場から退場するのは時間の問題だけです。特に初心者に近ければ近い人ほど、トレードに堅実性を期待するトレーダーは多いものです。会社から毎月受け取る給料のように、相場から毎日同じような利益を同じように上げることを期待する。
確かにそれは理想的なことかもしれません。ですが、日々の変動値幅や値の動き方が違う以上、それはただの幻想でしかありません。トレードで勝ち組に入るとは、そういうことではないのです。
勝つトレードも負けるトレードも両方を繰り返す。そうしながら、だんだんと資金を増やしていく。それが一般的な姿です。ですから、一度のトレードごとに一喜一憂する必要はありません。
一回ごとのトレードの結果に一喜一憂しないようになってくれば? そうなるほどトレーダーとして成長している証だとも言えるのではないでしょうか?
トレードは局地戦で勝敗が決まるものではありません。局地戦で大勢が決まってしまうのであれば、それは無謀な資金サイズで挑んでいる証拠にもなるでしょう。
戦術、戦略、知力、スキル、精神力など。すべて合わせての長期的な戦いにより趨勢が決まる。それが、勝ち組が行っているトレードなのです。ですから、時には15%ほどのドローダウンを食らうことも何ら不思議なことではないのです。
最初から最悪のケースを想定しておけば、最大ドローダウン率というものもあらかじめ決めておくことができるわけです。
相場の値動きに関して言えば、想定外の出来事が次から次へと起こることは珍しくありません。でも、己の口座資金の変動推移は常に想定内の変動に留めておくべきです。
つまり、常にポジションサイズに気を付けて、オーバーポジションにも気を付けなければなりません。オーバーポジションとは、すべてのポジションが負けてしまった時に、許容できる最大ドローダウン率を超えてしまわないようなポジションの持ち方のことです。
一か八かの勝負に勇んで挑むのではなく、より確実性が高いと思われる場面でしか仕掛けないようにする。それでは刺激が少ない。もしあなたがそう思ってしまうようなら、あなたはギャンブル気質が高い人だと言えるのかもしれません。
大勝負に挑んで勝つこともあるでしょう。でも、大勝負に挑み続けて勝ち続けた人はいないのです。
トレードをギャンブルの場だと考えるのか? それとも、長期的に資産増加を目指す場だと考えるのか? もしトレードをギャンブルの場だとあなたが考えているなら、、、 この記事から得られるものはないでしょう。
ですが、長期的に資産増加を目指す場だと考えるなら? 僕はあなたに伝える有益な情報を、まだまだたくさん持っています。なので、そのような人なら、これからの記事も楽しみにお待ちください。