
伝説のトレーダー「リチャード・デニス」からの助言
リチャード・デニスという人物はご存知でしょうか?
伝説のトレーダーと言われているリチャード・デニスは、400ドルを数十億ドルにまで増やして、25歳で億万長者になったことで知られています。
デニス氏自身のトレード手法はトレンドフォローで知られています。
リチャード・デニスには、ウィリアム・エックハートという高校時代からの友人がいました。その後も長年のビジネスパートナーとして共に歩んでいた人物です。
そんな二人の関係が最も注目されたのは、1983年に始まった実験だったのです。この実験は、二人の間で交わされた「ある賭け」から生まれることになりました。
優秀なトレーダーは教育によって育成できるのか? それとも、トレードの成功は生まれつきの才能や遺伝によるもので、教えることはできないのではないか?
この育成可能か? それとも天性の資質によるものか? その議論を決着させるために、実際に人を公募して育成する実験を行うことになったのです。そして、新聞に広告を出して最終的には14名が選ばれました。
研修はたったの2週間だけ。そして、各メンバーに100万ドルを運用させて、結果的には5年間で1億7500万ドルを稼ぎ出したそうです。その結果、トレードは生まれつきの才能によるものではなく、学習可能なスキルであることを証明することになりました。
このトレーダーの研修、そして集団は「タートルズ」という名前で、今の時代にも逸話として残されることになりました。
そんなリチャード・デニスは、名著「マーケットの魔術師」のインタビューの中で著者からの質問に対して、次のように答えていました。
Q.初心者のトレーダーに与える助言として何が一番重要ですか。
A.小さくトレードしなさい。なぜなら、初めのうちはそれ以上悪くなり得ないほど出来が悪いからだ。自分のミスから勉強しなさい。自分の資金の日々の増減に振り回されてはいけない。
一回一回のトレードの結果がもつランダムな性格ではなく、自分が正しいことをやっているかどうかに焦点を当てなさい。
トレードのスキルも経験値も低い。にもかかわらず、急いで資金を増やそうとする。その結果、痛い目に遭ってしまう。そのような経験をしてきた人がいます。しかも少なくはないでしょう。
そのような経験を避けるために、しっかりとしたスキルを身に付ける。そして、それなりのトレード経験を積むまでは、小さくトレードすることが必要になります。トレードを始めて間もない人が、資金を減らすことなく勝ち続ける。残念かもしれませんが、そんな夢物語はあり得ないのが相場なのです。
一回ごとのトレードの結果を見て勝った負けたで一喜一憂している。そんな状態では、それはギャンブルとさほど変わるものではありません。
なぜ勝てたのか? なぜ負けたのか?
その理由が分からないうちは、大きなサイズでトレードに挑むのは控えたほうが賢明です。もちろん、相場のすべての値動きを理解することはできません。なので、理解できずに負けることは上級者でも普通にあることです。
しかしながら、運だけに頼らない状態を目指すなら、なぜ勝てたのか? なぜ負けたのか?を常に考える癖が必要でしょう。そのためにやるべきことはいくつもあるはずです。知識やスキルはもちろん、心を磨くことも欠かせません。
トレードは生まれつきの才能によるものではなく、学習可能なスキルである。そのことを心に刻んで、日々の相場と向き合うようにしていきましょう。