サポート&レジスタンスが、チャート分析でなぜ重要なのでしょうか?
サポート&レジスタンスは、略してサポレジとか、レジサポとも呼ばれています。
日本語で表せば、サポートとは下値支持のことです。つまり、下落を支える役目を果たす値位置がサポートと呼ばれています。
サポートラインであれば下値支持線であり、サポートゾーンであれば下値支持帯のことです。
そして、日本語で表せば、レジスタンスとは上値抵抗のことです。つまり、上昇を抑える役目を果たす値位置がレジスタンスと呼ばれています。
レジスタンスラインであれば上値抵抗線であり、レジスタンスゾーンであれば上値抵抗帯のことです。
サポート&レジスタンスを線のラインとして判断するなら? ピンポイントの値位置にラインを引いて判断します。青い破線がレジスタンスライン。赤い破線がサポートラインです。
サポート&レジスタンスを価格帯のゾーンとして判断するなら? 少し幅を持たせた価格帯にゾーンを描いて判断します。青い価格帯がレジスタンスゾーン。赤い価格帯がサポートゾーンです。
相場の値動きは常に上昇と下落を繰り返す。一方的に上がり続ける相場もない。一方的に下がり続ける相場もない。力強いトレンド相場の時でさえ、小さな反対方向への値動きがあります。
この小さな反対方向への値動きは、調整の値動きとか調整波と呼ばれています。そのようなところどころでの調整波により、押しや戻りを入れながら値が進行をしていきます。押しや戻りはプルバックとも呼ばれています。
なぜ、相場の値動きは上昇や下落を繰り返すのでしょうか? その理由は、相場には至る所にサポート&レジスタンスが存在をしているからです。
サポート&レジスタンスが、どの値位置にあるのか? そのことをチャートを見て確認する必要があります。なぜなら、どこで上昇の値動きが止まりそうなのか? どこで下落の値動きが止まりそうなのか? そのことを確認する必要があるからです。
なぜ、値動きが止まりそうな値位置を確認する必要があるのか? それは、損をしないため。そして、損を拡大させないためです。また、利益を確保するため。より大きな利益を上げるために必要なことだからです。
サポートやレジスタンスは、見えない壁だとも言われています。その理由は、相場参加者自身が自分で判断しなければならないからです。
チャートにラインを引く。チャートにゾーンを描く。そうやって、どの値位置付近に値動きを阻む壁があるのか? その判断が、損を抑えたり、利益を得たりすることに必要だからです。
壁にボールを投げてぶつけると、ボールは壁に跳ね返されてきます。相場の値動きも似たようなもので、壁にぶつかるから値動きが上がったり下がったりするのです。残念ながら、相場経験が浅い人たちは、チャートを見ても、この壁がまったく見えていないのです。
そのようなことから、相場の壁は見えない壁とも呼ばれています。
あなた自身のサポート&レジスタンスの判断を上達させる。そのためには、何をどう学べば良いのでしょうか?
そのためには経験が必要です。チャート分析の経験を積めば積むほど、このサポート&レジスタンスという相場の見えない壁が、だんだんと見えるようになっていきます。
なぜ勢いよく上がり続けていた相場なのに、上昇が止まって値動きが停滞し始めたのか? なぜドスンと勢いよく下落した相場なのに、下げ止まって値動きが停滞し始めたのか?
上昇していた相場が急に踵を返して、なぜ急に下落し始めたのか? 急降下していた相場がV字回復して、なぜ急に勢いよく上昇し始めたのか?
そのようなすべての値動きの理由にはサポレジが絡んでいる。つまり、サポート&レジスタンスとして、そこに相場の壁の存在があるからこその値動きなのです。
もっと分かりやすく具体的な言葉を使うなら、サポレジには相場参加者の注文(オーダー)が積み重なっているところだと言えるのです。このサポレジとしての相場の壁については、今後も別の記事でお伝えしていきます。