大きなポジションサイズはFXで必要なのでしょうか?
仮に大きなポジションサイズで仕掛けた時に勝てば、一気にお金を増やすことができます。
ですが、もし負けてしまえば、一気にお金を減らしてしまうことになります。
FXをギャンブル感覚で行うなら、大きなポジションサイズで仕掛けて、ドキドキハラハラ感を感じることを否定しません。
でも、投資感覚で行うなら、大きなポジションサイズは百害あって一利なしです。
なぜ、そう言えるのでしょうか? そのことについて、この記事ではお伝えしていきます。
ジェイク・バーンスタインは著書「デイトレード入門」の中で、大きなポジションサイズについて、こう述べていました。
大きなポジションの魅力に惑わされないこと。大きなポジションでトレードしなければならないという場合は、基本的にエゴや良くない感情が働いているのだ。
弊社は2006年12月に創業して以来、投資教育業務を約20年継続してきました。なので、多くの相場参加者たちを身近で見てきました。そんな中で安定して勝ち続けられない人には、ふたつの共通点がありました。
そのひとつは、トレードを仕掛ける回数が多すぎるということ。そしてもうひとつは、口座資金に対してポジションサイズが大きすぎるということです。
ほぼ100%に近い人たちが、その2点を改善したら、結果も大幅に向上する傾向にありました。
ポジションサイズを大きくして、なるべく多く取引して、負けないトレードで一気に資金を増やす。特に初心者に近ければ近い人ほど、最初はそのような青写真を描くものです。
でも、よく考えてみてください。それが簡単に実現できないからこそ、勝てない人のほうが多いのです。
以前、ある人がこんなことを言いました。「もっとたくさん資金があれば勝てるんですけどねぇ…」
どうですか? そう思いますか? 資金が少ない人よりも、資金が多い人のほうが、FXでは勝ちやすくなるのでしょうか?
でも、そんなバカな話はありません。資金が多い少ないは、FXの勝敗には何も関係ありません。
少ない資金で運用して勝てない人が、大きな資金を運用したからといって、それで勝てるようになるわけありません。というか、勝てるどころか、むしろ早いペースでお金を減らすようになるだけです。
一度の仕掛けを大きなポジションサイズで行うこと以外にも気を付けるべきことがあります。それは、結果として大きなポジションになってしまうことです。むしろ、そのようなケースのほうが多いです。
以前に弊社のお客様から、積み増しトレードについてメールで質問をいただきました。積み増しトレードとは、ポジションに含み益が乗ってきたら利益確定せずに、再び新規でポジションを持つことです。積み増しトレードはピラミッディングとも呼ばれています。
でも、残念ながらそのお客様は、積み増しをしないトレードで順調に資金を増やせているわけではありませんでした。なので、積み増ししないトレードでしっかりと勝てるようになってから、積み増しトレードに取り組まれることをお勧めしました。
なぜ、そのような回答をしたのかというと、、、 積み増し前のトレードで利益を上げられないのに、積み増しのトレードをしたからといって上手く稼げるわけがないからです。
FXは、ある日突然、急に稼げるようになるわけではありません。やはり、その他のことと同様に下積み経験が必要です。この下積み経験期間はみな同じものではありません。それぞれが要す時間に長い短いはもちろんあって当然です。人それぞれが持つ資質には差があるからです。
僕自身は、まともに収益を得られるようになるまで9年間という時間を要しました。だから、トレードの才能が人よりも優れていたわけでもありません。もし、僕自身が人よりも優れていた点があるとすれば? それは、絶対にあきらめないという気持ちが人よりも勝っていたからではないでしょうか?
夢のない話だと思うかもしれません。でも、これが現実なのです。
とても長い道のりだと思うかもしれません。それでも僕が経験してきた年月は、いま振り返ればあっという間のような感覚です。1991年(平成3年)から始めたので、30年以上たちました。でも、まるで始めたのは昨日のことのようにも感じています。
でも、今の姿をもたらしたのは紛れもなく、30年以上ずっと経験を積んできたからです。だから何よりもFXで勝ち組を目指すなら、とにかくひたすら続けること。そのことを心に誓ってやり続けることが大切なことなのでしょう。
だから、あなたも日々のトレードをやり続けてください。やり続けるためにも、ポジションサイズにはくれぐれもご注意ください。いつの日か、あなたの夢が叶いますように。がんばりましょう!