「テクニカル分析」という言葉や、「ファンダメンタル分析」という言葉は聞いたことがありますか?
どちらも共に、これからの値動きがどう動きそうなのかを分析するために行うもので、まとめてチャート分析とも呼ばれています。
特に、FXではチャート分析が重要視されています。その理由は、上がりっぱなしの値動きや、下がりっぱなしの値動きがないからです。
分かりやすく言えば、為替相場は常に綱引きしているような状態にあるのです。なぜなら、FXは通貨ごとの取引だからです。
株式取引であれば、企業の業績が良ければ株価が上がり、悪ければ下がる傾向にあります。つまり、株価が決まる仕組みの大枠は、その企業の業績や将来性に委ねられることが多いのです。
でも、通貨は違います。なぜなら、通貨の価値は、その他の通貨と比較をして価値が決まるからです。つまり、常に綱引きをしているような状態です。たとえば、ドル円(USD/JPY)の為替レート(値段)であれば、日本円と米ドルの価値が比較されて決まることになるからです。
1ドル150円だった為替レートが、1ドル160円になれば、米ドルの価値は上がったことになりますが、その反面で日本円の価値は下がったことになります。つまり、米ドルと日本円が同時に価値が上がるとか、同時に価値が下がるという事はあり得ないのです。
どちらかの通貨の価値が上がれば、他方の通貨の価値は下がる。だからこそ、常に綱引きをしているような状態です。なので、株であれば買ったらずっと持ちっぱなしできる銘柄はあれども、FXで買ったらずっと持ちっぱなしできるような通貨ペアはあり得ないのです。
それは、以下のチャートを見れば一目瞭然です。
こちらは米国株式市場の代表的な株価指数のS&P500週足チャートですが、ほぼ一貫して上昇傾向が見られます。このような相場であれば、バイ・アンド・ホールド、すなわち買ったら売らずに持ち続ける取引は有効的な方法です。
そして、こちらはUSD/JPY(米ドル円)週足チャートですが、S&P500週足チャートと比べたら、上下の振幅は広くなっています。2022年以降は、どちらかと言えば上昇傾向にありますが、それでもS&P500と比べたら、下がる時は大きく下げています。
つまり、S&P500のようなバイ・アンド・ホールド戦略では、それほど有効的に利益を上げることは難しくなります。
そして、こちらはEUR/USD(ユーロ米ドル)週足チャートですが、こちらはかなり上下の振幅が広くなっています。このユーロドルのケースであれば、バイ・アンド・ホールド戦略は、全く機能しません。
つまり、FXは売買タイミングが、とても重要だということです。しかも、株式投資とは違って、FXは大きなレバレッジを効かせた取引があたりまえのようにできます。なので、大きなレバレッジが効くからこそ、なおさら売買タイミングが重要になるのです。
すなわち、FXではチャート分析力を向上させなければ、勝ち続けることはとても難しいということです。買ったら持ちっぱなしというような安易なバイ・アンド・ホールド戦略が通用しないからこそ、「いつ買う、いつ売る」という売買タイミングを見極める必要があるということです。
そのために、相場歴30年以上の経験から得た勝つための知識やスキルを、あなたが当ブログの各記事を通じて身に付けてくれるなら嬉しい限りです。
※ 掲載チャートTrading View