メジャー通貨とマイナー通貨、どっちが儲かる?
そもそも世界の通貨数は、180種類あると言われています。ですが、国際標準化機構(ISO)によれば、159種類だと公表されています。
FXは、各国の通貨同士による為替変動を利用して為替差益や金利差益を狙う取引です。なので、どのような通貨があるのかを知ることは必要なことなのかもしれません。
でも、実際に安心して取引できる通貨はメジャー通貨のみになります。
マイナー通貨の取引環境も整備されてきました。ですが、いろんな面でメジャー通貨での取引よりも、利益を上げるのは難しくなります。値動きが安定しないのがマイナー通貨の特徴でもあるからです。
では、そもそもメジャー通貨とマイナー通貨にはどのような通貨があるのでしょうか?
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メジャー通貨とは、世界の中で取引量が多い通貨のことです。取引量が多いということは? それだけ活発に貿易などの経済活動に用いられている通貨だということです。そのメジャー通貨に分類されるのは8通貨あります。
その8通貨に加えて、実際のところは中国の人民元(CNY)も取引量が多いのでメジャー通貨に分類されます。ですが、為替レートが当局によって厳格に管理されている面があります。そのため、FXでの取引対象には向いていないので外すことにしました。
我が国の通貨である日本円は、リスク回避通貨の代表格です。つまり世界不況などの際には、リスクを避けるために円が買われる傾向にあります。その反面、リスク選好姿勢になっているときには真っ先に売られる通貨です。その理由は、金利が一番低いからです。
現代の世界の基軸通貨です。この米ドルが絡んだ通貨ペアのことをドルストレートと言います。現代はアメリカが世界の中心国です。なので、アメリカの政治経済・為替政策は、世界の為替市場に大きな影響を及ぼしています。
2002年1月1日に一般流通が開始されて以降は、個人投資家に人気のある通貨です。ちなみに一般流通が開始された当時のユーロ/円レート(EUR/JPY)は、1ユーロは117.20円でした。
米ドルや日本円とともに、世界の3大通貨のうちのひとつです。通貨の分散投資の側面から保有する投資家もたくさんいます。
かつての基軸通貨であった英ポンドは為替レートが大きく変動する傾向が強いです。そのためデイトレーダーなどには人気の通貨です。英ポンド/円(GBP/JPY)の通貨ペアは、特に日本では取引量が多い通貨ペアになっています。
オーストラリアは世界屈指の資源国です。そのために、世界景気が安定している間は、比較的安心して投資できる国でもあります。
オーストラリアドルは先進国の通貨の中では比較的に高金利通貨でもありました。ですが、2008年のリーマンショック以降は高金利通貨としての魅力は徐々に失われていきました。
ニュージーランドもオーストラリアと同様に資源国です。リーマンショック以前はニュージーランドドルも比較的金利の高い通貨でした。
市場規模はオーストラリアほど大きくはありません。でも、この通貨は比較的レートが変動しやすい特徴もあります。なので、レートの変動性を好むトレーダーには人気の通貨です。
スイスは永世中立国です。スイスフランはこれまでもリスク回避通貨としての役割を担ってきました。金利は低く抑えられております。アメリカがターゲットになるような有事の際には、日本円と同様にリスク回避通貨として注意を払っておくべき通貨でもあります。
世界屈指の原油埋蔵量を誇るカナダは、それ以外にもパルプや天然ガス、鉱物資源の生産輸出量も多い資源国です。カナダドルは経常黒字・貿易黒字などから安定感のある通貨です。そして、隣国アメリカ経済に影響を受けることが多い通貨でもあります。
ですから、この通貨を取引する際には、アメリカの経済動向にも注意を払うことも必要です。
8つのメジャー通貨以外は全てマイナー通貨に分類することができます。マイナー通貨は世界全体として取引される量が少ないです。そのために、投機的な取引が行われることも多いのです。なので、FXの初心者や初級者なら避けたい通貨ペアでもあります。
香港ドルや南アフリカランドでFXに取り組む人たちもいます。他にも、トルコリラ、メキシコペソもマイナー通貨の中では人気の高い通貨です。ですが、マイナー通貨は種類が多いので、あえて代表的な2つの通貨だけを取り上げます。
メジャー通貨と比べると、トレードするトレーダーはあまり多くはありません。基本的には、自国通貨の交換レートを米ドルに対して固定しているペッグ制を維持しています。なので、米ドルと連動して動くことが多いです。
ですが、中国の通貨である人民元に最も近い通貨として位置付けられています。そのため、人民元が切り上げられる際には香港ドルも切り上げられる可能性も捨てきれません。なので、この通貨を取引する際には、人民元の動きにも注意を払うようにしたいです。
この通貨もマイナー通貨の部類ですが、比較的にスワップ金利が高い通貨として取引されております。南アフリカには金やダイヤモンドをはじめとした豊富な資源があり、2010年FIFAワールドカップの開催国として世界的な注目を集めた国でもあります。
以上、メジャー通貨の8通貨と、2つのマイナー通貨を紹介しました。FXにおいては、メジャー通貨同士の取引のほうが有利です。その理由は、取引量が多いために流動性が高いからです。
流動性が低ければ低いほど、突発的な出来事に対して、大きな価格変動になるリスクが高くなります。特にFXはレバレッジが効く取引です。なので、急な価格変動により大きな含み損を抱えないためにも、メジャー通貨同士の組み合わせによる取引をお勧めします。