トレード手法を学ぶことでFXは誰でも勝てるようになる。
そういう人がいますが、それは本当のことなのでしょうか?
でも、もし仮にそれが事実であるなら?
もっと多くの人たちが苦労せずに為替相場から利益を得ているはずだとは思いませんか?
なので、この記事ではそのことについて考えたことをお伝えします。
アル・ブルックスは著書「プライスアクショントレード入門」の中で、次のようなことを述べていました。
トレーダーの目的は利益を上げることであり、最大の利益を追求するためにできることはすべてすべきなのである。
この言葉の中にある「できることはすべてすべき」という言葉は、どう受け止めればよいのでしょうか?
今まで何も成し遂げられなかった人が、新しく始めたことで、いきなり成功できるわけがありません。なのに、なぜか多くの人はFXなら簡単に稼げそうだと考えてしまうのです。そして、やり始めてから簡単に稼ぎ続けられないことに気が付き試行錯誤の日々が始まるのです。
なぜ勝てないのか?
なぜ勝ち続けることができないのか?
その理由はたったのひとつしかありません。それはトレードのやり方や手法が間違っているからです。もちろん、FXで稼げない人が、すべて間違っているわけではないのでしょう。ですが、何かが間違っているから稼げないのは明白です。
トレードの手法が悪いのか?
それとも、トレードに対する心構えが悪いのか?
もしFXで負け続ければ? そのことが原因で、FXに対する情熱を消す要因にもなってしまうかもしれません。情熱を傾けることができるからこそ、やり続けることができる。ですから、やる気のないところに成果は生まれません。
だから、今までと違う結果を望むのなら、今までとは違うやり方で取り組むしかないのです。やり方を変えなければ、いつまでも現状を抜け出すことはできないのです。
投資や投機の分野だけに限ったことではなく、どんな分野でも道を究めようとしたら、術だけではどうにもならないとは思いませんか?
剣術を究めようとするのが剣道。柔術を究めようとするのが柔道。トレードも同じことで、投資術を極めようとするのが投資道です。だから、小手先の術だけでは、どうにもならないのです。そこに道がなければ成果は上げられないのです。
スキルや手法などの術ばかりに重きを置くのではなく、その道を究めるためには心の存在が欠かせません。やりながら経験値と共に、思考法や心構えなど。そのように自分自身を高めていくしかありません。
トレードの世界でだけ、上手く立ち回ることができる人はいません。なぜなら「一事が万事」だからです。
ひとつの道を究めようとすれば、必然的にその他のことも相乗効果でレベルアップしていくものなのです。その理由は、ひとつのことでも究めるためには… 正しい心構えや強靭なメンタル、マインドが必要不可欠な要素になるからです。
つまり、トレードを究めるということは心の成長も伴うことになるわけです。
そのような事を含めて、きっとアル・ブルックス氏は「できることはすべてすべき」と言ったのではないでしょうか? 僕はそんなふうに受け止めました。
一気にトレードで資金を増やした人が天狗になると、行き着く先は決まっています。そのような人のほぼ100%に近い人が、稼いだ金額を、稼いだ時間よりもずっと早く失ってしまうのです。それは心の成長が、稼いだ金額に追い付いていないからでしょう。
そういう人を僕は30年を超える相場経験の中で、何人も何人も何人も見てきました。アル・ブルックス氏が言うように「トレーダーの目的は利益を上げること」です。だから、最大の利益を追求するために「できることはすべてすべき」なのです。
なので、稼ぐことを目指しながら、ひたすら経験を積み、心の成長も同時に目指すようにしていきましょう。