為替相場の暴落がいつ起きても対処する方法は損切りしかありません。
しかもその損切りは、ポジションを建てると同時に置いておくべきです。
あらかじめここまで来たら損を切るという値位置を決める。そして、その決めた値位置を必ず守るべきです。
まれに値が損切りの値位置に近付いてきたからということで、損切りを遠ざけてしまう人がいます。
それは絶対にやってはいけないことです。なぜなら、それは損切りを入れないことと同じことになるからです。
この記事では過去の暴落相場について触れながら、損切りの重要性について説明します。
2024年8月5日(月)、円相場は大きく円高になりました。円高とは、ドル円(USD/JPY)やユーロ円(EUR/JPY)などの通貨ペアでは下落したという事です。相場では時々、そのように一方向に動く値動きが巻き起こります。
そのときの相場は、長らく円安相場を続けていたのですが、日本の総裁選で石破首相が勝ったことで、石破ショックと呼ばれ、大きく円高に傾きました。
もっと過去の値動きでは、2011年3月17日に歴史に残る出来事が起きました。日本円が1ドル=76.25円という対米ドル史上最高値を更新したのです。
多くの日本人トレーダーがまだ起きてこない早朝のオセアニア時間でした。なので、起きてからチャートを見て驚いた人が当時はとても多かったのです。
その時は暴落という言葉にふさわしい値動きでした。過去にもサブプライムローン問題時の暴落や、リーマンショック時の暴落なども、比較的記憶に新しい暴落相場でした。
一般的にFXで怖いのは、相場の暴落だと考えられています。なぜなら普段からストップ設定をおろそかにしているトレーダーは、暴落時に大きな損失を被る可能性がとても高いからです。
それとは逆に、暴落をチャンスと捉え、大きな利益を上げるトレーダーも存在します。大きな暴落がおさまってきて、相場が下げ止まってきた。そうなれば、その後にある程度の期間は上昇に転じることは、誰でも想像できることでしょう。
つまり為替相場が暴落した時に、冷静に底打ちを見極めることができるのなら? その時点で買いを入れてポジションを保有しておけばよいのです。
このような方法で、その後の長期間の利益を狙うトレーダーも多いのです。でも、相場を読むことはそう簡単なことではなく、底を見極めることは容易ではありません。
なので、そういう反転した値動きを狙うのなら? ストップ設定値(損切り)を明確にする。そして、明確な上昇に転じるまでは、何回かの損切りは覚悟することも必要になります。
勝率よりもリスクリワードレシオを重視しているトレーダーは、そのようなトレードを仕掛けることができます。
相場には値動きのサイクルがあります。僕は30年を超える相場経験の中から、暴落にも一定のサイクルがあるのではないだろうか?と感じてきました。
大きな暴落が起きた後に、間髪いれずに次の暴落がくることは考えられません。ですが、2008年のリーマンショック時のような例外的な値動きもありました。
暴落のサイクルを意識しながら千載一遇のチャンスに備える。そのようなトレーダーは、僅かな取引回数でも大きな利益を狙うことができます。
いたずらにトレードを繰り返して、大切な資金を減らしてしまう。それよりも、取引回数は少なくなるけど千載一遇のチャンスを逃さずにトレードをする。それは、 とても効率的で悪くないトレードなのではないでしょうか?
もちろん、そういう相場だけを狙って利益を上げ続けることは、簡単なことではありません。最終的に勝ち残るトレーダーになるためには、暴落時に対する対策は、常日頃から意識しておかなければなりません。
だからまずは、相場から強制退場させられないように対策を施す。そして、資金を守ることを最優先課題とする。それが確実にできるようになって初めて、利益を上げることを考えれば良いでしょう。
為替相場では、時に想像も絶するような暴落が起きることがあります。それがいつ何時起こるか分からないからこそ、暴落相場には常日頃から対策を施しておかなければなりません。
お金を増やすために必要な元資金を守る。FXでも元資金がなければお金を増やすことはできません。なので、いつ何時、大暴落相場が訪れても絶対に破綻しないように、常日頃から対処を施すようにしてください。