勝率が100%で確実に勝てるポイントはFXで存在するのか?
結論から言えばないでしょう。
というか、勝率を高める方法はあります。でも、勝率にこだわることは愚策なのです。
なので、勝率が100%で確実に勝てるポイントを探すよりも大切なことがあるのです。
そのことを、この記事でお伝えしましょう。
勝率が100%ということは、10回仕掛けたら全て勝つ。100回仕掛けても全て勝つという事です。つまり、確実という言葉が当てはまる状態です。ですが、著書「相場勝者の考え方」の中で、リチャード・D・ワイコフは、こんなことを述べていました。
確実ではないからこそ投機が成り立つ。
僕自身のトレードの原点は、方眼紙に書いた手書きのロウソク足チャートです。今の時代では考えられないことです。でも、僕が投資を始めた頃(1991年=平成3年)は、パソコンやインターネットはまだ普及していませんでした。
今は無料でチャートを見ることが出来ます。さらに、様々なインジケーターを誰でも簡単にチャート上に表示をさせることが出来ます。そういうことが当たり前にできる時代になりました。
僕自身も環境の進化に伴って、ロウソク足の手書きチャートをやめました。その後にパソコンを使って、いろんな便利なインジケーターを深く研究した時期もありました。
でも、そうやって35年以上もトレードを経験してきました。それでもいまだに分からないことがあります。それは、勝率が100%で確実に「まともに」勝てるポイントです。
「勝率が100%で確実に勝てるポイント」と、「勝率が100%で確実にまともに勝てるポイント」は違います。
わずか数pipsを稼いだら終わり。そんなふうなやり方での勝てるポイントは「勝率が100%で確実に勝てるポイント」です。でも、まともに勝てるポイントとは、数pipsの利幅だけで満足することではありません。
リスクリワードレシオ(損失対利益比)を検討したうえでの利益が必要なのです。でなければ、効率よくお金を増やしていくことにつながらないからです。小さな利益を積み上げて、損する時は大きく負けるようなコツコツドカンのやり方では、相場から利益を上げることは難しいのです。
でも、もし仮に、「勝率が100%で確実にまともに勝てるポイント」があるならいかがでしょうか?
もし、そういうポイントが存在するなら、相場自体は既に消滅をしているはずです。なぜなら、需要と供給のバランスで相場が成り立っているからです。
僕がもし、確実にまともに勝てるポイントを知っているなら? 間違いなく資金に対して最大のレバレッジを掛けて取引を繰り返すでしょう。なぜなら、負けないわけですからフルロットで勝負を繰り返せば、あっという間に資金を大幅に膨らませることができるからです。
でも、残念ながら、僕は勝率が100%で確実にまともに勝てるポイントを知りません。なので、負けるトレードがあっても何ら不思議なことではないと思っています。
確実ではないからこそ、損失は最小限に抑える努力をしています。もしあなたがそうしていないなら、そのことを意識して取り組んでみてください。そう取り組むだけでも、トレードの成果を大幅に改善できるようになるはずです。
リチャード・D・ワイコフが、著書「相場勝者の考え方」の中に書いていたように、相場は確実ではないからこそ成り立っているのです。そのことを常に肝に銘じながら、日々の相場に向き合うようにしてみてください。